今回はヤミ金ではなく詐欺の話題です。
といってもヤミ金と全く無関係というわけでもありません。
詐欺被害のうち融資保証金詐欺,貸します詐欺,パチンコ攻略法詐欺(打ち子詐欺),競馬情報詐欺,携帯買取詐欺などはヤミ金と同様に経済的に困窮している方などをターゲットとした手口であるからです。
ヤミ金被害者は詐欺被害にも遭っている?
当事務所には毎日の様にヤミ金に関する相談が持ち込まれます。
相談の際には被害に遭った経緯を詳細にお伺いしていきますが,その際に詐欺被害にも遭っていたことが発覚することも多くあります。
例えばパチンコ攻略法詐欺や競馬情報詐欺に関して言えば,これらの詐欺業者への支払いで生活費を使い果たしてしまったためヤミ金に借りたというようなケースがあります。
これらの詐欺は,最初は無料の情報から入って徐々に情報料を釣り上げていきますから,途中で怪しいなと思ったとしてもこれまで支払った額を無駄に出来ないと考えて深みにはまってしまう方が多いのです。
その結果,預貯金や当面の生活費までも使い果たしてしまい,ヤミ金と取引を始めてしまうという方がいるのです。
詐欺被害に気が付いたらすぐに専門家へ相談を
詐欺被害についてどのように対処されたのかお伺いすると,何もしなかったというお答えが最多です。
ご自身で返還交渉をしたという方はいますが,専門家に依頼してまで取り戻そうとは考えずあきらめて泣き寝入りしてしまう方ばかりということです。
特に,被害額が10万円~30万円程度と比較的少額の場合は,この傾向が顕著です。
確かに,上記のような詐欺被害はその手口によってはお金の取戻しは困難ですし,司法書士や弁護士に依頼するとなると費用倒れになってしまうケースもあるでしょう。
しかし,相手方の所在が判明しているケースでは責任追及が可能ですし,銀行口座を利用した手口であれば振り込め詐欺救済法を利用して被害金の回収が容易に出来ることもあります。
また,最近ではこうした詐欺被害については着手金を取らず,完全成功報酬で依頼を受ける司法書士や弁護士も出てきていますから,始めからあきらめてしまわず出来ればお近くの専門家に相談してみてください。
なお,詐欺被害への対処は迅速に行うことが必要です。
なぜなら,詐欺業者は事務所や営業所を転々とする場合が多く,対応が遅れればそれだけ被害金の取戻しが困難になるからです。
また,振込により被害にあった場合はその口座の凍結を行う必要がありますが,対応が早ければ早い程口座にお金が残っている可能性が高まります。
詐欺被害に遭ってしまったら,その日のうちに専門家に依頼するなどの何らかの対策をされることをお勧めします。