相談員の石川です。
相談者の方に闇金被害に遭ったきっかけを伺いますと,「インターネットサイトで見て融資を申し込んだ」というお答えが多く,安易にインターネット上の情報を信じないことや,自身の個人情報を晒さないことが必要だと強く感じています。
借りたいばかりに不審な業者に口座情報を教えてしまう
闇金は道具も知恵もほとんどいらず,電話がかけられれば誰でもできる悪事です。
とにかく掛けまくって引っかかる人を手当たり次第に探すわけで,テレアポなんかとやることはそう変わりませんが,高金利で貸付けすることは犯罪だと分かった上でやっているのですから悪質極まりないと言えます。
そんな悪質業者に自ら連絡して「金を貸してほしい」なんて言ってしまう人は,彼らからはいいカモと見られてしまうでしょう。
借入条件も確認しないうちから自身の口座番号・家族や勤務先の電話番号などを答えてしまうのも,借りたい一心から出た行動ではあるのでしょうが,良く知らない相手に対してそんなことを教えてしまうのは非常に危険な行為です。
借入条件に納得できず取引を止めたいと思っても
話を聞くうちに「あれ,なんだかおかしいぞ」と思って借りるのを断っても,相手は当然引き下がりません。
ここからが彼らの本領発揮です。
「もう手続きに入っている。審査の手間を掛けさせて,今更どういうつもりだ」
「払わないなら,会社に電話するぞ」
などと急に態度を変えて脅しをかけてきます。
闇金からまだ融資を受けていないのであれば,もう電話に出るのはやめたほうがよいでしょう。
会社にかかってきたとしても無視してください。
相手は話の分かる人間ではありませんから,あなたが何を言おうと納得することはありません。
むしろ,相手と話をすることで「いくらなら支払う」と無理に約束させられるなど,事態が悪化することがほとんどです。
押し貸しされた・・後悔先に立たず
教えてしまった口座に闇金から勝手に振り込みをされてしまうケースもあります(これを「押し貸し」と言います)。
「振り込んでおいたから,〇日までに▲万返済しろ」と請求されるわけですが,ご自身で解決するのは難しい場合が多いです。
向こうが勝手に振り込んできたのだから返さないという対応は嫌がらせを生む危険がありますし,「振り込んだ額だけ返すから口座を教えてほしい」と闇金に連絡すると,なんのかんのと因縁をつけられていつのまにか闇金に都合のよい約束をさせられてしまうという方も少なくありません。
闇金対応は専門家に任せ,あなたは闇金から振り込みを受けた口座の解約手続きを迅速に行ってください。
そして,今後は個人情報を渡す前に信頼できる相手かどうかよく見極めるようにしてください。