司法書士の下東です。
今回は最近よくある被害事例をご紹介します。
（実際の事例とは表現を変えています）
怪しいと思ったので申込みを断ったのですが今からキャンセルするなんて詐欺だ、キャンセルするならキャンセル料５万を払ってもらうと言われました。
すごい勢いで怒鳴られたので怖くなり、それにこんな人に会社に電話をされたらと思うと考えただけで恐ろしく、５万で済むならと思ってキャンセル料を払ってしまいました。
しかし、５万円を払ったのにキャンセルを出来る期限を過ぎたのでキャンセルは無理と言われ、結局アイフォン6を5台契約して郵送するよう脅され，送ってしまいました。
そのあとやっと融資が実行されたのですが，融資額は2万円（手数料を1万引くと言われて手もとにきたのは1万です）で，実績を作れば50万の融資が出来るからと言われて今毎週2万円を振込させられており、今まででもう20万円近く払いました。
これ以上お金が続かなくなり、もう払えないから融資はいいので取引を止めたいといっても業者は取り合ってくれず、今度は通帳とキャッシュカードを送れば今週の支払いはしなくていいと言われ、いくつかの銀行口座を開設して相手に送ってしまっています。
口座を送ることは犯罪と分かっていたのですが、業者の方は紛失したことにすれば絶対に捕まらないから大丈夫というので送ってしまいました。
こんなことはもう止めたいのですが会社に電話すると言われると言いなりになってしまう自分がいます。
どうしたらいいでしょうか・・・。
上記の様な闇金手口の複合型被害に関するご相談が増えています。
キャンセル料を払い，携帯と口座を譲渡し，更に取引を続けさせられ延々と完済出来ず苦しんでいるというご相談です。
上記は極端な例ですが，キャンセル料を払ったが結局キャンセル扱いにならず強制的に取引を続けさせられているとか，返済の代わりに口座や携帯を送らされたり，自分の口座を経由させて資金移転の手伝い（いわゆる出し子）をさせられているというような，単に高金利の闇金被害に遭っているというだけではない相談が頻繁に入ってきます。
近年の被害の特徴は，闇金とは知らずに取引に入って痛い目に遭うというところです。
闇金は，ネット上で適法を装ったwebサイトを作り，03や0120といった固定電話番号を用いて申込者を信用させ，その上で申込者の会社や家族の情報などを聞き出します。
そうしておいてから急に高金利の話や融資実績を作らないとまとまった額の融資が出来ないから先振り込みしろなどと怪しげな話をしてくるのです。
すると当然真っ当な感覚をお持ちのひとであればこの時点で申し込みを断るのですが，闇金業者はこれを許しません。
キャンセルするならキャンセル料を払えだの，取引に応じないなら会社に電話をさせてもらうなどと凄んでくるのです。
これで怖くなってしまい闇金の言いなりにお金を払ってしまうというわけです。
こうしてお金を払う選択をしてしまった方の末路は想像に難くないでしょう。
キャンセル料などという不当な名目のお金を怖いからという理由で払うようなひとは闇金にとっては金のなる木も同然です。
「会社に電話しますよ」
「家族に相談させてもらう」
こう言うだけでいくらでも自由になるのですからこれを逃す手はなく，色々と因縁をつけて完済をさせずいつまでも金を搾り取ったり，出し子としていいように利用したり，口座や携帯を譲渡させて犯罪に利用したりとやりたい放題されるということになります。
しかしいつまでも金の支払いが続くわけはなく，携帯や口座を契約をしてくるのも限界がありますから，いつかは闇金にとっての利用価値はなくなります。
するとどうなるでしょうか。
結局は会社に電話を入れられてしまうという一番恐れていた事態が起こってしまいます。
会社に電話されたくない，家族にバレたくないとの一心で言いなりになってきたことが全て無意味化するというわけです。
最近はこういったご相談が非常に多くあります。
私たちとしては，こういった闇金被害に関しては一刻も早くお電話を頂きたいのですが，被害者の方はやはり報復や事が大きくなることを恐れて躊躇してしまうことが多いようです。
しかし，当事務所ではご相談は何度でも無料で行っていますし匿名も受け付けています。
また，司法書士には法律上守秘義務が課せられていますからご相談内容が外部に漏れる心配はありません。
口座や携帯の譲渡や出し子行為を行うということは闇金に加担するということであり，違法行為です。被害者を増やす行為と言い換えることもできますね。
そういったことに手を染める前に，ぜひ当事務所の無料相談をご利用になり将来を考えるきっかけとして頂ければ幸いです。
