相談員の石川です。
返済はきついが即日融資してくれるありがたい業者，なんていうのは古き良き（犯罪ですから良くはないですが…）ヤミ金のイメージです。
昨今は，まともに貸付せずに脅迫まがいの取立てを行う悪質業者が幅を利かせていますので，「給料日までのつなぎに一度くらいなら」という甘い考えで利用を考えている方はやめたほうが良いですよ。
軽い気持ちで業者と連絡を取ったらどんなことになるか，実際に相談者から聞いたお話を紹介します。
本人に近い関係者の連絡先を収集
まず融資申し込みの段階で本人の個人情報を聞きだした後に，緊急連絡先として家族の番号を教えてくださいと言われます。
この段階で，多くの人が「審査のためなら仕方がない」と，早くお金を借りたいばかりに他人の個人情報を教えてしまいます。
そして実家の父親の番号を聴かれて教えれば，続けて実家の住所，さらに父親の勤務先，というような感じでそこから芋づる式にさらに多くの情報を取られてしまいます。
怪しいと感じて他人の情報までは教えなかったという方がいる一方で，ヤミ金にうまく乗せられて，子供の通っている学校から親兄弟の勤め先まで洗いざらい喋ってしまったという人も少なくありません。
本人が言いなりにならないなら周囲を困らせる
業者に教えた家族の情報は，いわば人質のようなものです。
「お前が払わないなら家族に請求するぞ」「父親が会社に居られなくなってもいいのか」
こんな風に脅しをかける道具にするために，ヤミ金は家族の個人情報を押さえるのです。
ヤミ金の嫌がらせはある意味ワンパターンです。
その人の状況によって嫌がらせのやり方をオーダーメイドするという発想ではなく，知っている連絡先に片っ端から電話してとにかく取れそうなところから取るというやり方です。
自分への嫌がらせは何とか我慢できたとしても，「自分のせいで周りの人がいわれのない迷惑を被る」という状況に心が痛むのは多くの人に共通するのではないでしょうか。
ヤミ金はそれを良く知っているので，「どこどこに電話されたくないなら明日昼までに連絡して来い」と脅してきます。
そしてそれに従うようであれば次は「回りに迷惑掛けたくなければ金を払え」と言ってくるのです。
ヤミ金からの電話に出ていると請求は止まない
「電話を無視すると家族に迷惑がかかる。だから電話に出続けてしまう」という被害者の方が多いのですが，それが問題の解決にならないことははっきりしています。
電話に出れば金を払えと脅され，払えなければヤミ金は家族に取り立ての電話をしますからどちらにしろやはり迷惑はかかるのです。
被害を最小限に抑えるには早めにヤミ金と縁を切るしかありません。
当事務所ではご家族や周囲の方へのフォローもご希望に応じて行っております。
周りへの影響を考えてヤミ金への支払を続けている方は，どうか勇気を出して一度ご相談下さい。
