相談員横田です。
実績融資を謳う闇金による被害がいまだに後を絶ちません。
実績作りと称して超高率の利息を上乗せして払わせる闇金は、一般的な闇金よりも粗暴で悪質な取立てを行う場合が多いため特に要注意です。
インターネットの広告の中で、闇金ということを隠し、個人向けに100万円融資可能、年利10%などの条件を提示しているものがあります。
「実際に申し込んでみると、上記金額の融資は可能だが、審査の結果信用情報に問題があり、すぐには貸せない。
だから実績を作ってもらう必要がある。小口の貸付に対して数回完済することができれば100万の融資ができる。」
などと言われ、ひとまず1万5000円程度入金するから3日後に5万円で完済してほしいなどと要求されます。
その際差額はひとまずこちらで預かっておき、取引終了後に返金すると言われることもあります。
このような実績作りの手口は他にも様々な手口と組み合わせて用いられ、最初の小口融資の段階で完済させてもらえずにずっと完済金額を要求され続けたり、融資を断っても押し貸しを行ってくるなどの被害もよくみられます。
たいてい、実績作りのための完済の段階で支払いが困難になったり、脅迫的な取立てをされたりする場合が多く、1〜2週間ほどでもう融資は受けなくていいから縁を切りたいと思うことが多いです。
この場合、取引期間も短く、それほど多くの損害にはならないため、被害は比較的軽度ですむことも多いです。
しかし、もし高額融資を受けたいと頑張って業者の主張額で完済を続けた場合、縁を切るのは非常に困難になります。
そのようなお客さんは闇金にとっては優良顧客であり、なかなか手放してくれません。
こうなってしまうと、被害はかなり重篤になり、業者は長期間にわたって取立てに励みますから、もはや自力で解決するのは不可能に近いです。
ところで、このような被害に遭った方は、自転車操業で多数の闇金から借りてしまったという一般的な闇金被害とは異なり、1、2社との取引しかない場合がとても多いです。
囲い込みの手口により他社からの借入を遮断し、搾り取れるだけ搾り取るよう独り占めするという闇金のなかでも特に悪質な部類の業者と関わってしまっているわけです。
闇金Aが同グループの者に他業者Bとして融資の話を持ちかけさせ、それを後で闇金Aが，
「闇金Bと借入れの話をしているという情報を得たのだが、それだとお金は貸せない。
このように他社とやりとりをやってもすべて情報は回ってくるから、他からは借りないように。」
などと詰問し牽制するというのが一例です。
実績融資は、押し貸しや完済させない手口、キャンセル料を請求する手口などと共に用いられて、酷い被害を受けてしまう場合が多いので、少しでも疑問に思ったらすぐに専門家に相談してください。
