「借りた金を踏み倒そうなんて人の道に外れてるだろう」
「本人に人の道を分からせてやる必要があるから徹底的に取り立てる」
ヤミ金と交渉をしているとこんな言葉を良く聞きます。
また,ヤミ金業者は,借受人に対しても「人の道」を説くことがあるようです。
「人から借りたものは必ず返せってお母さんに教わらなかったのか?」
「まさか○○さんは人の道に反するようなことはしないですよね」
「あんたを信じて貸した俺の顔をつぶしてくれるなよ」
「借りた金も返さねえで弁護士とか司法書士に行くってことはないよな?」
犯罪者である自分のことは棚に上げてこんなことを言ってくるわけですから厚顔無恥も甚だしいといえます。
こうしたヤミ金の主張は独りよがりの身勝手な論理であることは明白ですが,実際に借りてしまった人に対してはそれなりに効き目があるようです。
例えば当事務所に相談にいらした方の中には,
「この業者さんには本当に困っているときに助けて頂いて感謝しているので穏便に話をつけて欲しいのです」
などという方が相当数います。
ではあなたは何故返済に困っているのですかという話です。
そこで,相談者の方に計算方法をお教えしながら電卓を叩いていただき,これまで払った総額と今後払うことになる金額を計算してもらいます。
すると,到底払い続けていくことは不可能な金利設定であったことや,ヤミ金は始めから自分を助けようなどというつもりはないのだということにようやく気が付きます。
知らず知らずにうちに,ヤミ金は困っている自分に手を差し伸べてくれたいい人,自分は,そんな方にまで迷惑をかけてしまう恥知らずな人間というふうに洗脳されてしまうのですね。
しかし,ヤミ金に対して恥じ入る必要など全くありません。
ヤミ金があなたにお金を貸すのは,あなたを助ける為などでは断じてなく,あなたから高利の利息を巻き上げるための手段に過ぎません。
そして,貸したあとは誰しもが持っている道徳観に付け込んで,踏み倒させないよう言葉巧みにあなたをコントロールしてきます。
また,それでもいよいよ返済に行き詰ったときは,勤務先・親類等に迷惑がかかるぞと脅してダメ押しの回収を試みます。
このように,ヤミ金は他人に対して人の道を語れるような者ではなく,むしろもっとも非人道的で身勝手極まる人種です。
どうか,ヤミ金に騙され返済を続けている方は直ちに行動を起こしてください。
このような業者に返済を続けることは,あなたの人生をヤミ金に切り売りしているようなものです。決してあなたのためになりません。
また,ヤミ金に返済することは犯罪組織に資金を流しているようなものです。そしてその資金は,新たな犯罪被害者を生むことになります。
このことを心に刻んでいただき,一刻も早くヤミ金と縁を切られるよう切に願います。
ヤミ金意外からの押し貸しもありそうだけど、、、その場合はどうしたらいいのだろう?
見に覚えのない所からの振込があったとか言う話を聞いたことあるけど