完済させない闇金（完済ブロック）への対処法

｜闇金情報ブログ

完済させない闇金に関する被害相談を多数いただきます。

完済させない闇金とは、返済日に様々な言い掛かりをつけ完済金額を受け取らなかったり、受け取ったとしてもその後によく分からない理屈を持ち出して更に支払いを要求するタイプの悪質業者のことです。

このタイプの業者は高額の融資が可能などと営業してくるケースが多いので注意が必要です。
今回は完済させない闇金の手口や対処法をご紹介します。

完済させない闇金の手口

完済させない闇金はよく次のような言い回しを用いて、いつまでも支払いを請求してきます。

そして、
「次の返済日にはしっかりと手続きを執って完済して欲しい、完済してもらえれば今まで払ったお金は全額返金するし希望額の融資が実行出来る」
などと、嘘の説明をして、延々とお金を搾り取り続けるのが完済させない闇金の典型的な手口です。
被害者によっては、業者の言いなりになってこれまで百万円近く払ったという例もあり、被害が高額になりやすい手口でもあります。

被害者を騙す手口の流れ

例えば、「50万円の大口融資が可能」というメッセージに対し問い合わせをすると、1万円を借りたら7日後に2万5000円を支払えば完済と言われました。
7日後に2万5000円ならば給料日過ぎなので問題なく支払える・・・そう考えて申込みをすると、手数料の3000円が引かれた7000円が即日口座に振り込まれました。

そしてその後迎えた給料日。
あなたは返済のために、仕事の昼休みを見計らって闇金に電話したとしましょう。

言い掛かりをつけて絶対に完済させない

すると闇金は、こう言います。
「完済するなら午前10時までに連絡しないと受け付けられない、今回は利息のみの1万5000円だけ払ってもらう。」
あなたはそんなことは聞いていないと当然抗議するでしょうが、受け付けてもらえません。
話し合っても埒が明かないので、1週間後の返済日を待って、今度は時間通りに連絡をして完済するしかないと考えます。
この日は利息だけを振込みました。

そして翌週の返済日。今度は午前９時を見計らってすぐに闇金へ連絡をします。
すると、いつもの担当者とは別の者が電話口に出て、担当者は不在なのであとで折り返すと言われます。
安心して連絡を待っていると、10時過ぎになって担当者から連絡があり、こう言われます。
「約束どおり連絡してこなかったから今週も完済手続は取れませんよ。」
あなたはこう抗議します。
「連絡はちゃんとした、発信履歴も残っているし、そちらも着信履歴が残っているはず。」
しかし無駄です。全く取り合ってもらえず水掛け論になるだけです。
またしても完済出来ず、さらに場合によっては完済予定を反故にしたから違約金が発生したなどと言ってさらに多くの支払いを要求されることもあります。

——ここでもうお分かりでしょうが、この手の闇金は、あなたがどう行動しようと言い掛かりをつけて完済させないつもりなのです。

仮にあなたがこの記事を読んで知識を付け、しっかりと対策を講じたとしても同じことです。
なんだかんだと言い掛かりを付けられ結局完済できないでしょう。 どうやったとしても完済させないのです。
※この手口のことを闇金側は完済ブロックと呼んでいることがあります。 こんなことを続けていると当然ですが利息の支払いも危うくなっていきます。

闇金からの二の矢

すると、これに助け舟を出すかのように他の闇金から融資の勧誘電話がきます。
あなたは既に先の闇金から支払いしないのなら勤務先や関係者に回収をかけるなどと脅されていますから、返済のためには闇金だろうがなんだろうが借りるしかありません。
以上のような構造により、もう闇金から抜け出せなくなります。次の返済資金も当然用意しきれませんから、また借り入れに頼ることになり、借金は雪だるま式に増えていきます。

極めて悪質な手口ですが、闇金と取引を行うというのはこういうことなのです。
闇金との取引によって得られるものは何もありません。安易な考えで手を出すと必ず痛い目に遭うことになります。

押し貸しをされることもしばしば

完済させない闇金は度々押し貸しと呼ばれる手口も用います。
融資の申込みの際、やっぱり取引はやめておこうと思って断ったとしても、口座に一方的にお金を振り込んできて、強引にお金を貸し付けてくることがあるのです。

振り込まれたお金を戻そうとしても、もうすでに契約が成立しているからと言って利息の支払いを要求されます。
また、断ったとしてもキャンセル料などとして完済金額よりも多額の支払いを要求されることがあり、取引を始めるように仕向けることもあります。

完済させない手口と押し貸しは１セットになっていることが多いことを考えると、こうした業者にご自身の銀行口座を教えた時点で大きなリスクを抱えることになってしまうのです。

完済させない闇金への対処法

返済をやめる意思がなければ解決はしない

被害者の多くは、相手の主張がおかしいと分かっていながらも、すでに自身の勤務先、親類の連絡先やその勤務先等を教えてしまっていることから、それらに連絡されて嫌がらせ行為をされてしまうことを恐れてお金を支払いを続けてしまっています。
しかし、嫌がらせが怖いからお金を払うというような心理状態では、闇金から見れば恰好のカモであり請求はいつまでも続いてしまいます。
一般的な闇金が相手の場合には多少無理してでも完済してしまうというのも解決方法のひとつかもしれません（もちろんこれも当事務所ではお勧めしていませんが）。
ところが、完済させない闇金が相手の場合は、相手のいいなりになって無理に支払いを続けても解決にはなりません。更に恐喝まがいの請求が続いてしまうため、お金を払うことでは解決しないのです。

完済させない闇金への対処法としては、まずは相手と連絡を取るのを止め、お金を払うこともきっぱり止めるということがベストであり、縁を切るために絶対に必要なことでもあります。
自分が連絡を取るのを止めたら会社や親族に連絡が行ってしまうという心配は分かりますが、支払うお金が尽きるとゆくゆくは連絡されることになります。

多少の抵抗を覚悟してでも返済は止めるべき

「なんだかんだと言い掛かりをつけられていつまでも完済できないなら、いつかはお金が尽きて会社などに連絡がいってしまう、だったら今返済を止めたって同じことだ」と腹を括ってください。
逆に、それさえできれば、実はこの手の闇金は他の手口の業者よりも解決が容易である場合があります。
なぜなら、完済させない闇金は客をだませている間、あるいは脅しが効いている間に金を搾り取る手口であることから、被害者がその状態から脱したらそれ以上に支払いさせることが難しく、すぐに手を引くことが多いからです。
もちろん返済を止めると、闇金は抵抗を見せてきて、「払わないと緊急連絡先にも連絡する」などと言い始めるでしょう。
たしかに教えた連絡先に多少の連絡が行ってしまうリスクは負わねばなりません。

しかし、いつ完済できるかわからない請求に対して延々と支払い続けるよりは遥かにマシなはずです。

闇金からの抵抗を多少覚悟してでも、返済はきっぱりやめるべきです。

司法書士などの介入が取立てをやめるきっかけに

この手口の業者は、返済が現実的にできなくなるまで完済をさせずに支払いを続けさせます。
したがって返済させることが出来なくなるようなきっかけができるまでは請求を続けようとします。

司法書士や弁護士などの専門家が介入してくると、闇金への支払いは止めるように指示が出されるはずであり、多少強引に取立てをしたところで客に支払いをさせるのは困難になります。

また司法書士や弁護士に依頼するということ自体が、これ以上返済ができないか、返済はしたくないという意思の表れと言えます。

したがって、司法書士や弁護士の介入は、闇金にそれ以上の回収が困難と認識させる大きなきっかけになると言えるのです。

実際に司法書士等を関与させるとあっさりと請求を止める業者も多いので、専門家に相談することは非常に有効な解決策と言えます。

まとめ

今回は完済させない闇金の手口や対処法をご紹介しました。
闇金は完済にならないようにするために、返済日に様々な言い掛かりをつけて完済扱いとせずにいつまでも請求を続けてきます。
完済させないタイプの闇金にはお金を払っても関係を切ることはできませんから、解決するには支払いをしないことが不可欠です。

先述のとおり、完済させない闇金からの被害を断ち切りたいのであれば相手の言いなりになるのはすぐに止めて、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。