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闇金業者による晒し行為の実態と対処法
|闇金情報ブログ投稿日:2022.07.14
最新更新日:2024.08.16
相談員
闇金業者による晒し行為の実態と対処法
目次
相談員の楠美です。 お客様より,闇金に渡した個人情報が今後晒されないか,または既に晒されている等,個人情報の所謂『晒し行為』についての相談が多く寄せられます。 闇金に申し込みをした段階で晒し行為を受けることはありませんが,取引中の方,返済を延滞されている方は晒されるリスクが高くなってきます。
そこで,令和4年3月に当事務所にご依頼いただきましたお客様100人の情報について,インターネット上で晒されていないかを調べてみました。 本記事では調査した情報をもとに,傾向や対処法について述べていきます。
対象はR4.3.1~R4.3.31に当事務所にご依頼頂いたお客様100名
検索エンジンはGoogleを使用
検索ワードは名前のみ
(※晒し行為の助長に繋がりますので晒しサイトの情報は非公開とさせていただきます。)
闇金が行う晒し行為とは?
こちらのページをご覧の皆様は既にご存じかもしれませんが,闇金の晒し行為について簡単にご説明させていただきます。
闇金業者に申し込む際は様々な個人情報を要求されます。自身の住所や勤務先はもちろんのこと,ご家族,知人友人の勤め先や,悪質な業者はお子さんが通っている学校名などを要求してくるケースもあります。闇金業者はこれらの情報をいわば担保にして貸し付けを行います。
そして,いざ延滞をすると担保の情報をネット上に晒し上げ,心理的圧力をかけていきます。
これが晒し行為です。
闇金による晒し行為の検証結果
ネット上に晒されている闇金被害者の割合
調査日現在(R4.4.26),個人情報をネット上で確認することができるお客様は100人中7人に過ぎませんでした。
結果として93%の方はインターネットに名前が晒されていないことがわかりました。
また,上記7件のうち2件の方は名前のみの検索では確認することができず,「詐欺」や「借りパク」といった補助となるワードと併せて検索しなければ見つけることができない状況でした。
おそらく晒された当初は名前のみで検索できたのでしょうが,しばらくすると情報は埋もれ,次第に見つかりにくくなっていくものと考えられます。
闇金が晒し行為を行う理由として,心理的プレッシャーをかけ回収を図るという目的があります。誰でも個人情報を晒されるのは嫌ですから,晒し行為による心理的プレッシャーは大きいものです。
しかし,弁護士や司法書士に依頼した後は専門家によるフォローを受けられるため,晒し行為をしてもすぐに回収に繋がるというものではありません。業者もそれについて重々承知していますから,回収に繋がらず時間の無駄でしかない晒し行為は行わないことが多いといえるでしょう。
また,晒しサイトについても今回調査させていただきましたが,闇金が好んで使用するサイトは基本的に息が短く,一部の超有名サイトを除いて短期間で閉鎖されております。
情報が長期間掲載されることが少なく,回収に繋がるわけでもないただの嫌がらせ行為を進んでやる闇金はごく一部であるといえるでしょう。
晒された個人情報が消えない場合の理由と対処法
しかしながら,インターネット上に掲載されてから長く情報が消えないケースも一部見受けられます。
晒された個人情報が消えない場合の理由と対処法を考察してみます。
闇金を継続的に利用している
一部の晒しサイトには掲示板があり,誰でもコメントが出来るような仕組みになっています。
闇金は債務者の信用情報をこのような掲示板でもチェックし,場合によってはコメントをつけたりします。
そのため,闇金に対して融資の申し込みや借り入れを繰り返していると,闇金からのページへのアクセス,コメントなどは止まりません。アクセス,コメントが止まらないと,いつまでも情報は更新されて埋もれていかないことになります。つまり,闇金の利用や申し込みを行い続けていると,ネット上に個人情報が晒されたままになってしまうのです。
では,個人情報を削除するにはどうしたらいいのでしょうか。
実はこのような違法なサイトに削除申請をしても意味がないことがほとんどです。そもそも運営が機能していない場合もありますが,闇金などの違法業者が運営している場合もあります。
そのため,削除依頼したとしても削除に応じてもらえる可能性は低く,さらなる詐欺被害に遭う可能性すらあります。
また,海外サーバーを経由して運営していることが多いため,多額の弁護士費用がかかることから断念せざるを得ないのが現状です。 したがって,残念ながら効果的な対処法はありません。
もっとも,一個人の個人情報は有名人でない限り多くの方にとって有益な情報ではありません。そのため,月日の流れとともに検索の順位が下落して目立たなくなることが多いといえます。闇金に申し込んだりしなければ埋もれていく情報ですから,時間の経過とともに消えることを待ちましょう。
Twitterなど大手サイトに投稿されている
Twitter,Instagramなどの大手サイトでは5年以上前の投稿も削除されておらず,放置していると消えずに残ってしまいます。
したがって,誰かに個人名で検索された場合,晒された情報を見られてしまいます。
では,このような場合どのように対処すべきでしょうか。
TwitterやInstagram,Facebookなどでは,個人情報の晒し行為は利用規約違反に該当し,削除の対象となります。
これらのサイトには削除依頼フォームがあり,誰でも規約違反にあたる投稿の削除依頼をすることができます。
web上で簡単に削除依頼ができますから,TwitterやInstagram,Facebookなどで個人情報が晒されている場合はすぐにやってみるといいでしょう。
申請すれば必ず削除されるとは限りませんが,ご自身の本名が晒されている場合には削除に応じてもらえることが多いでしょう。
弁護士や司法書士に依頼した場合晒されなくて済むか?
闇金からの借り入れを延滞して徹底的に無視するという行動を取った場合,晒しのリスクは一番高いと思われます。
では,晒しを避けるために弁護士や司法書士に依頼した場合,晒し行為を受けるリスクは低くなるのでしょうか。
弁護士や司法書士が介入した場合,大半の闇金は逮捕されるリスクや口座凍結のリスクを避けるため,和解に応じます。 和解となった場合には嫌がらせなどを今後一切しないことが条件となりますから,晒し行為も行わないことになります。
また,和解に応じなかった闇金が嫌がらせの一環として晒し行為に及ぶかというと,既述のとおり回収に繋がらないことからやる業者は少数派です。 したがって,個人の方がひとりで対応するよりは弁護士や司法書士に依頼したほうが圧倒的に晒しを受けるリスクは下がるはずです。
上記検証結果では晒し行為がいつの時点で行われたのかは分かりません。 よって,当事務所が介入した後の晒しが何件なのかは判然としません。
しかし,名前だけで晒されていることが分かる方は5%に過ぎないため,当事務所介入後に晒し行為を受けた方はかなりの少数であると思われます。
まとめ
本記事では,次のことについて述べさせて頂きました。
- 闇金と取引をすると個人情報は晒されるリスクがある
- 誰でも晒されるわけではなく,その割合は10%以下
- 晒された情報は時間の経過により目立たなくなっていく
- 闇金と継続的に取引をしていると個人情報は半永久的に残り続ける
- 削除依頼については大手有名サイトであれば有効だが,違法サイト相手だと難しい
- 弁護士や司法書士に依頼したほうが晒しのリスクは低くなる
当事務所の闇金悪質度の基準からすれば,悪質度★★★★や悪質度★★★★★の業者ほど,悪質な晒し行為を行うリスクは高まります。
逆に,悪質度★★の業者(後払い先払い業者やソフト闇金など)が晒し行為に及ぶ可能性は低めといえます。
万一既に悪質な闇金と取引してしまっている場合には,晒し行為に遭わないために,弁護士や司法書士に依頼するなどの対策を取る必要があるでしょう。
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