事務の横田です。
闇金はよく，支払わないのであればこれから家まで取立てに行くなどと脅しますが，実際に来た例はほとんどありません。
その点過度に恐れることはないのですが，ただ，電話でやれる嫌がらせはすべてやってきます。
たとえば，立て続けに職場であるお店や会社に電話をかけ，電話回線をパンクさせる，電話やメールで出前を注文し送り付ける，夜間に救急車や消防車を呼びつける，葬儀屋を遣す，などが典型的な嫌がらせです。
実際にこのような嫌がらせが来てしまうと驚いてしまいますが，中にはさらに悪質な嫌がらせを仕掛けてくる闇金がいます。
隣近所にも取立ての電話
まず、電話帳やインターネットを使い電話番号を調べ上げて隣近所へ取立てを行うというものです。
顔見知りですらないご近所さんを巻き添えにして、
「おたくの商店街に◯◯という店があるだろう。そこの息子に金を貸してるんだけど、そいつを呼んでおたくの電話口に出してほしい」
などと電話をかけます。
ご近所はまったく事情が掴めないまま闇金からしつこく電話をされるという理不尽な嫌がらせをうけ、それを知った本人はこれ以上トラブルにならないようにとお金を支払ってしまうことになります。
電気・ガスなどが止められる
闇金は電話でやれる嫌がらせはすべて行います。電力会社やガス会社のカスタマーセンターに電話し、申込時に入手している身分証などの個人情報をもとに本人になりすまし、引っ越すから電気・ガスの供給停止を申し入れることがあります。
ある日仕事から帰ってきたらライフラインがすべて止まっていたということになり、困ってしまいます。
これは日常生活に関わることなので大きな問題です。ある意味電力会社やガス会社の本人確認義務の甘さが原因ではありますが、現実にそういった嫌がらせが可能である以上、何らかの対処をしておかなければなりません。
整理屋に持ち逃げされる
また，上記のような嫌がらせとは少し違うのですが，整理屋の手口もあります。
主に、既に闇金からの借入れが20,30社ある人をターゲットにして、このままだとパンクするから自分が全業者と交渉して債務を一本化してやるから、自分にだけその金額を支払えば全て解決するなどと持ちかけてきます。
もちろん金額は数十万円から百万円近い額になることもあります。これは架空請求である場合が多く、その場合返済額全額を持ち逃げされるだけで他の業者からの請求は依然続くということになってしまいます。
こういった悪質な行為を行う業者が一定数いるのは確かですから、特に多数業者と取引のある方は要注意です。
そして上記のような嫌がらせを受けている方は必ず警察や専門家に相談してください。
放置してしまうとどんどん被害が広がってしまいますから、速やかに解決に向けて動き始めるべきです。
