特殊犯捜査班が突入、窓を割り閃光弾 債務者に「鬼電」ヤミ金融グループ拠点が沖縄に 1000人以上に違法貸付か 県警が事務所捜索 犯罪集団「トクリュウ」か
違法な高金利で現金を貸し付ける大規模なヤミ金融グループの拠点の一つが沖縄県内にあることが分かった。少なくとも県内外の千人以上に計数億円の債務があるとみられ、県警が出資法違反の疑いで捜査している。昨年8月下旬には捜査1課特殊犯捜査班(SIT)が北中城村の事務所に突入するなど、異例の捜査態勢で家宅捜索を実施した。県警は電子機器類や債務者の関連資料を多数押収し、解析捜査に当たっている。
事務所の捜索では、証拠隠滅や犯行グループの抵抗を防ぐため、SITを投入した。目撃者によると、窓を割り、閃光(せんこう)弾を使って突入した。事務所の周囲は機動隊や捜査車両で包囲した。
事務所内にいたグループのメンバー複数人を確保して事情を聴いたところ、一部は大筋でヤミ金の活動を認めたという。
ヤミ金に詳しい関係者によると、グループは債務者からの返金が滞ると、その家族や職場などに執拗(しつよう)に電話をかけ、取り立てしていたという。こうした行為は関係者の間で「鬼電(おにでん)」と呼ばれている。
警察庁は近年、つながりが流動的で活動実態を匿名化する犯罪集団を「匿名・流動型犯罪グループ」(通称トクリュウ)と位置付け、積極的な取り締まり方針を打ち出している。今回のヤミ金グループも「トクリュウ」に分類される可能性がある。
引用元:沖縄タイムス+プラスWEBサイト2024年2月14日配信
大規模な闇金グループの拠点に家宅捜索を実施したという報道がありました。
昨年から、全国各地で発生した強盗事件の指示役「ルフィ」がSNSで募集した闇バイトの実行役に指示をだして強盗を行うという、凶悪事件が増加しています。
警察庁は昨年7月に、彼らのような匿名性の高いSNSで実行役を集めたり、実行役は逮捕されるリスクが高いため、いざとなるとすぐに捨て駒として切り捨てるなど、メンバーがすぐに入れ替わる流動性があることから、「匿名・流動型犯罪グループ」略して「トクリュウ」と名付け取締りを強化してきました。
報道されているヤミ金グループも全国で千人以上に貸付けを行っていたというところから、かなり大規模なグループが捜査の対象となっているものと思われます。
では、摘発されたヤミ金グループに借りていた方がもう支払いを免れるかというと、微妙なところになってきます。
ヤミ金グループはピラミッド型の組織となっていることが多いので、その一部の末端のグループが摘発された場合でも他のグループにはあまり影響がありません。
そして未回収の債権は他のヤミ金グループへと引き継いで営業を行うことが多いのです。ですので、ほとぼりが冷めた頃に再度取立てが始まることもあるので注意しましょう。