
相談員の石川です。
その昔,RPGを本の形で楽しめるゲームブックというものがあったことを覚えていますか?
貴志祐介氏の
「クリムゾンの迷宮」には,このゲームブックの選択肢の様な形式でサバイバルゲームを余儀なくされる人間たちが登場します。
脱出ルートは4つ
最初の選択肢は次のようなものでした。
- サバイバルのためのアイテムを求める者は東へ。
- 護身用のアイテムを求める者は西へ。
- 食料を求める者は南へ。
- 情報を求める者は北へ進め。
さて,これを闇金から借りた・借りようとしている人に当てはめるとどうなるでしょうか。
(1)借りるほど生活が苦しくなっていく悪夢

小説では食糧を求める南ルートに行くのが一番危険でした。食糧には食べるほど飢えていく恐ろしい罠が仕掛けられていたのです。
私にはこの場面が,
借りれば借りるほどお金が無くなる被害者の状況と重なるように思えてしまいます。
生活費がどうしても足りない,明日食べるものはどうしよう,ほかにすぐ貸してくれそうなところも思いつかない。
そんなときに電話一本で即日融資してくれる闇金はとてもありがたい存在に思えるでしょう。
しかし手を出してしまえば,あなたは返済日ごとに多額の利息を請求する闇金の餌食になってしまいます。
BAD ENDを避けるには,北ルートへ変更を。
(2)対決姿勢を見せても事態は悪化する・・・?

次は東ルートです。
サバイバルのためのアイテム,つまり攻撃用の武器を手にあなた自身が闇金と戦おうとしたとしましょう。
「法律では返さなくていいことになっている」「もう電話してくるな」と強い口調で話をしても,相手はひるむどころかさらに態度を悪化させ取り立て行為を続けます。
闇金に対して,借りた人自身が正論をぶつけてみたところで
闇金は追及を止めたり納得をすることはありません。
「これだけ払えば許してやるよ」などと譲歩すると見せかけて金を引っ張ろうとするくらいのことはします。
もっとも,払ったところで相手が約束を守る保証はどこにもありませんが。
解決の兆しが見えないので,北ルートへ変更を。
(3)身近な人の安全を守りたいなら

微かに光が見えるのが,護身用のアイテムを求める西ルートです。
あなたは自分の身をしっかりと護らなければなりません。
そして,あなたが大事に思う人達のことも護りたいと思っているはずです。
融資条件として家族や職場の連絡先を教える方は多いのですが,それはそのまま業者に弱みとして利用されます。
周りに知られたくないという気持ちが闇金へ返済を続けて,手を切ることを難しくさせてしまうのです。
返済できなくなれば闇金は容赦なく家族や会社に連絡を入れるでしょう。
そうなってから「返せるあてがあった」「迷惑はかけないつもりだった」と言ってみても後の祭りです。
絶対に,
違法業者に他人の個人情報を渡すべきではありません!
闇金以外にどこからも借りるあてがない,本当にそうでしょうか。
たとえば,昔から折り合いが悪くしばらく顔も見せていない親兄弟に事情を話し,頭を下げて協力を仰ぐことはできませんか。
それはあなたにとって恥ずかしいことかもしれませんし,嫌味の一つも言われるかもしれません。
ニコニコと融資してくれる闇金から借りる方がどれだけ気持ちが楽かと思うでしょう。
しかしその後に待つ地獄を考えてください。
一時は辛い思いをするかもしれませんが,闇金に借りる以外の方法についてよく考えてみてください。
他の方法が思いつかなければ,北ルートへ変更を。
(4)掲示板や番号検索で被害を回避,交渉は司法書士に任せて

最後に情報を求める北ルートです。小説では,これが唯一生き残れる道でした。
このHPでは闇金についての様々な情報提供を行っています。
悪質業者の電話番号を調べることもできるので,申し込みをする前に番号を検索することをお勧めします。
闇金の怖さを知ることで,まだ借りていない方は申し込みを思いとどまってほしいと強く思います。
また,違法業者から勧誘されるなどしたら
情報提供掲示板に書き込みしてください。
情報が多くの方の目に触れれば,こうした被害を回避することにも繋がります。
すでに借りていて,どうやって被害から抜け出せばいいかわからないという方はすぐにご相談ください。
これ以上貴方自身が闇金と対峙する必要はありません。
闇金だと分かったら話をせず,対応は専門家に任せてください。
当事務所の代表は多数の業者との交渉実績を持つ司法書士です。
確かに闇金は被害者の弱みを突くことに長けていますが,それを言うならば当事務所も交渉で相手に手を引かせる術を心得ています。
迷宮には近づかないこと,迷ったら情報を得ることを心がけましょう。