優しい嘘

公開日:2013/11/12更新日:2013/11/12

カテゴリー:相談員

相談員の石川です。

みなさん,人はどのくらいの頻度で嘘をつくかご存知ですか。

一説によれば,人は一日に200回もの嘘をつくともいわれています。

「そんなことはない。私は生まれてから一度も嘘をついたことはない」と言う方は,もしかしてウソツキ村の住人ではないでしょうか。

 

嘘をつくのは悪いことだと私たちは小さいころから言い聞かされてきましたが,少し世の中のことがわかってくると嘘にもいろいろな種類があることを知ります。

まず,ポピュラーな「その場から逃れるための嘘」です。

花瓶を割ってしまった子供に「誰がやったの?」と聞いたときに出てくる嘘ですね。

これは,叱られたくないとか責任を取りたくないという恐れの感情から出る行為です。

 

「はじめは嘘をついていないつもりが,結果的には嘘になってしまう嘘」というのもあります。

たとえば,「月末までに必ず返すからお金を貸してほしい」と言ったとします。

言った本人は間違いなく月末に返すつもりでしたが,月末になって予期せぬ出費などが重なり返せなくなってしまうと,これは嘘になってしまうわけです。

 

もうひとつは「ひとのためにつく嘘」で,これは家族を心配させたくないとか大事な人を傷つけたくないという思いからつく嘘です。

闇金問題を抱える人はなかなか家族に本当のことを言えないものですが,これは上記のいろいろな嘘が入り混じっての行動ではないかと思っています。

気持ちはとてもわかるだけに,一概に嘘はいけないとか早く本当のことを話せとも言えないんですよね。

 

「ひとのためにつく嘘」というと思い出すのが,「グッバイレーニン!」という映画です。

舞台はベルリンの崩壊直前の東ドイツ。

主人公の母クリスティアーネは,夫が西ドイツに亡命したことから子供たちを一人で育てることになり,やがて社会主義に傾倒していきますが,成長した息子は若者らしく自由への憧れから反体制デモに参加します。

デモに参加した息子を見て,母はショックから心臓発作を起こして意識不明になってしまいます。

それから8か月後,奇跡的に母は意識を取り戻すのですが,その間にベルリンの壁と社会主義体制は崩壊し東西ドイツは統一を果たしてしまいます。

そして医者から「もう一度強いショックを受けると母は死ぬ」と宣告された主人公は,母に今はもうどこにもない東ドイツを見せるためにたくさんの嘘をつくのです。

家族愛にあふれたいい映画でした。

 

さて最後になりますが,闇金の得意な「相手を騙すためにつく悪意のある嘘」,これはいけません。

みなさん騙されないようにしてくださいね。

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