闇金に懲りない面々

公開日:2013/11/18更新日:2018/08/23

カテゴリー:相談員

相談員の石川です。

昔,「塀の中の懲りない面々」という小説がありましたね。

作者の安部譲二という人は,経歴がまるで漫画のように華やかで突拍子もなく面白い人です。

身内や隣にいるのでなく,本や映画だからこその感想かもしれないですが。

「塀の中」というのは刑務所のことで,「懲りない面々」とは何度も入出所を繰り返す前科十数犯の人々のことです。

刑務所の中では寝る時間も起きる時間もお風呂の時間まできっちり決まっていて,「ずっと居たいな」と思うようなところでは困るので当然なんですが,すごく不自由を感じるところだと思います。

にもかかわらず何度も入ってきてしまうのはどんな人々なのかというのが,おかしみをもって描かれています。

闇金に何度も手を出してしまう懲りない人々というのも残念ながら多いようです。

それも,完済して取引をやめた人が時間をおいてまた闇金から借りるというケースだけでなく,返せなくなって嫌がらせの被害に遭った人であっても,また闇金に借りてしまう方がいます。

闇金からの融資勧誘が来てしまうから,他からは借りることができないからということですが,高金利と分かっていてもなぜ借りてしまうのでしょうか。

ギャンブルは当たらないからやめられない?!

ギャンブルで浪費するイメージ
借入原因として多いのが,パチンコ等のギャンブルに使ってしまうというものです。

昔のパチンコは少ない金額で長く遊べた,いい暇つぶしになったという話を聞きますが,現代のパチンコは当たれば大きいが無くなるのも早いというギャンブル性の高いものほど人気があり,多重債務の一因ともなっています。

心理学の「部分強化」という言葉を聞いたことはありますか。
これは,「ある行動に対して,毎回ご褒美を与えるよりもたまに与える方が,何度もその行動をとり続けるようになる」という考え方です。

マウスを使った実験でこんな結果が出ているそうです。

レバーを押すと常にエサがでるようにした場合は,マウスはエサが必要な時以外はレバーを押しません。

しかし,エサが出たり出なかったりするようにレバーを調整しておくと,マウスは何度もレバーを押すようになるというのです。

このように,たまにしか当たらない快感をもう一度得たいと思ってしまう心理がギャンブルにはまる理由だといえるのではないでしょうか。

 

ギャンブルでお金を失うのに必要な時間は一瞬ですが,闇金問題で悩む時間は長いことを忘れないでください。

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