闇金から借りるのは悪いこと?取引で失う社会的信用と人間関係

公開日:2018/11/20更新日:2018/11/20

カテゴリー:相談員 タグ: ,

相談員の石川です。

普段このブログでは,闇金に借りてしまったときの被害例や対処法などを案内していますが,今回はそもそもなぜ闇金に借りてはいけないのかということについて考えてみたいと思います。

(1)悪条件の業者からしか借りられない弱い立場

高利で金を借りるイメージ
闇金に借りた人に対しての世間の反応はどんなものかというと,「高金利と分かっていて借りるのが悪い」あるいは「なぜそんなところから借りたのだろう(自分ならそんなところからは借りないな)」といったものではないでしょうか。

闇金が暴利であることは誰もがよく知っていることです。だからそうと知っていて借りるのは自己責任だというわけですね。
これは半分くらいはそのとおりなのですが,「それでもここから借りるしかなかった」という人の心理が読めていません。

だれでも借りられるなら低利の正規業者で借りたいのが本音です。
けれど,どこに申し込んでも融資を断られてしまう。そんな経験をしていると,たとえ利息が高くても電話だけですぐに融資しますと即答してくれる闇金が救いの神のように見えてしまったと言っていた方もいました。

しかし闇金は融資の条件として必ず本人の個人情報のほかに,職場の上司や同僚・家族や友人の情報を「追い込み先」として聞き出します。

それにより周囲にまで取り立て行為が及ぶことが,闇金に借りてはいけない理由のひとつです。

「自分に嫌がらせされるのは構わないけど家族に迷惑かかるのは困る」
これは闇金被害者が度々口にする言葉です。
ここには,「利息が高いと承知で借りたのだから,違法であっても返せなければ自身は報復を受けても仕方がない」「自分には何をされてもいい」という被害者の自責の心理が表れています。

しかし悲しいかな「自分はどうなってもいい,だから家族だけは…!」などという命乞いめいたセリフは違法業者には通用しません。
むしろ,その弱みに付け込んであなたをさらに追い詰めようとするでしょう。

そもそもこのような脅迫を受ける背景には,審査と称して家族や職場の関係者複数人の個人情報を渡しているという経緯があります。
なぜ,他人や身内の情報を教えてしまったのでしょうか?

(2)闇金に教えた個人情報を悪用されて孤立する被害者

孤立する闇金被害者
ある被害者が個人情報を渡してしまうまでの流れを見てみましょう。

 

Aさんはどうしても●日までにお金が必要だという理由を話して闇金から融資を受ける約束をしていました。
相手は「絶対に大丈夫。当日の朝に間違いなく融資する」と請け負いました。

そこで安心して待っていたのですが,なんと当日になって相手の業者があれこれと注文をつけてきたのです。
そのうちのひとつが「保証人として,職場の人間と友人の連絡先を10人教えろ」というものでした。

Aさんは悩みました。
すでに身内数人の連絡先も教えてあるのに,さらに10人もというのはいくらなんでも多すぎると思ったのです。

「返済はきちんとするつもりだけれど,万が一にも迷惑がかかっては申し訳ない・・・」
支払が遅れてしまった場合のことも考えて一度は断ろうと考えました。

しかしもう時間がありません。今日,融資してもらわなければ困るのです。

後になってAさんは,業者がわざと融資の実行日をお金を必要としている日ぎりぎりに設定したのだということを理解しました。

しかしそのときはパニックになってしまい,「とにかく今日融資を受けるためには何でもやろう」ということしか考えられませんでした。

そして,通常なら他人の連絡先をそこまで教えなかったであろうAさんは,闇金に半ばコントロールされるような形で言われるまま情報を渡してしまったのです。

その結果Aさんは融資を受けられたのでしょうか?とんでもありません!
最初に約束した金額には到底及ばない少額のお金が振り込まれ,その後は返済実績のために何度も利息を支払うよう強要される日々を送ることになりました。

業者は支払が遅れればすぐに家族や友人に電話を入れますから,被害者は周りからの信用を失い,ますます誰にも相談できなくなってしまいます。
周囲の方には言えないとお考えの方は,弁護士・司法書士・法テラスなど専門家へご相談ください。

闇金は,相手の心理をうまく利用してその行動を思い通りに動かすことに長けています。
このような業者と取引を続けていくとそのうちに「口座を売れ」「携帯を20台契約しろ」「会社の金を横領して払え」など罪を犯させようとするところまで脅迫がエスカレートすることもあります。

闇金からお金を借りようという時点ですでに幾分かの冷静さが失われています。
そのような人間をコントロールするのは簡単だということを忘れないでください。

(3)闇金への資金提供は悪いことだと認識する!

闇金にお金が渡るイメージ
もうひとつ伝えたいのが,「闇金を儲けさせるから借りてはいけない」ということです。

先日逮捕されたアバロンは半年で1億6000万の利益を得ていたと言われています。この業者はHPを使って融資勧誘を行っていました。
あのまま捕まらずにいれば,より大掛かりに集客をして,被害者はさらに増えていったことでしょう。

月2000万もの利益を出しているとは驚きましたが,闇金の繁栄に一役買っているのはほかでもない彼らの顧客自身なのです。

闇金は,その営業の中で違法金利を回収し,不正に口座や携帯電話を手に入れることになります。これらはほかの犯罪でも使用され,更なる被害を生むことに繋がります。
つまり闇金と取引をする人は被害者であると同時に犯罪被害を媒介する役割をも担ってしまうと言えます。

しかしこのように考えて身につまされるという方はあまりいないと思います。
美しい砂浜に煙草や空き缶をそのまま置きっぱなしにして帰ってしまった人がいるとして,もちろんそれはいけないことですが,それが引いては観光資源の枯渇やGDPの低下に繋がると言われたとしてもピンと来ないのと同じことかもしれません。
次はもっと直接的に借りた側が被るデメリットについて紹介します。

(4)口座譲渡での逮捕例も

口座売買により逮捕
「すぐに返すから大丈夫。1回だけの取引だから」と思っている方は考えを即刻改めてください。
闇金がこれほどに儲かっているのは,取引を一度で終わらせず無理やりにでも継続させるからなのです。

1週間後には間違いなく返せるあてがあったから借りたという場合でも,その1度の取引であっという間に10社近くもの業者から借りざるを得なくなった被害例などざらにあります。

事例紹介のなかの「完済させてもらえない闇金取引」でその手口を紹介していますので,こちらもお読みください。

返せなくなると業者から「口座を5つの銀行で作って来い」と言われた,又は「金を振り込むから指定口座にそのまま送金しろ」と指示されたという相談も受けました。

上記はいずれも被害者名義の口座を闇金が犯罪利用しようと目論んだケースです。このような事態に巻き込まれると,口座名義人である被害者が警察から事情聴取される,最悪の場合は逮捕される恐れも出てきます。

その時になって「周りに迷惑をかけないために闇金の言うことを聞くしかなかった」と言っても後の祭りで,その行動によって誰かが被害に遭っている以上は警察もそんな理由では納得してくれません。

闇金被害者がいつのまにか犯罪の片棒を担がされるという問題は,当事者が二次被害に遭うという点に加え,他の被害者を生んでいるという点からみても,より深刻さを増しています。

闇金から出し子や取り立て行為を要求されるケースについて,詳しくはブログ記事「ヤミ金と取引すると貴方も犯罪者の仲間入りをするかもしれない!」をお読みください。

取引をすれば生活の経済基盤を失うか,社会的信用を失うか。いずれにしろ,借りた側がバカを見ることになるということがよくわかると思います。絶対に闇金からは借りないでください。

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