返済期限だけどお金がない… 闇金に通用しない言い訳例

公開日:2020/06/08更新日:2020/06/10

カテゴリー:相談員, ブログ タグ: ,

また借りてしまった男性 

相談員の嶋村です。時々当事務所に「闇金への返済期限が迫っているのですが,待ってほしい場合はどのように伝えたらよいですか」という相談を頂くことがあります。 カードローンの審査に落ちてしまい,止むを得ず闇金を利用してしまった。しかしその返済日が目前に迫るなか,お金の準備ができない。返済日を延期する為に色々検討してもその方法をすぐに見つけることは困難でしょう。

「とりあえず支払う意思があることだけは伝えておこうかな…」

さて,そんな時に一体どんな『言い訳』なら通用するのでしょうか?
今回は闇金への返済期限を延ばすための言い訳についてテーマをあててみました。

まずは言い訳(理由)の一例を紹介します。
ちょっと笑ってしまうような理由,映画やドラマのような理由,深刻な理由…様々あるようです。

よくある言い訳例

仕事が忙しくて振り込みに行かれないので1~2日返済期限を延ばしてほしい

数ある言い訳の中でも,かなり多く使われているようです。
今日と明日急遽出張になってしまい近くにATMもないので待ってほしいというパターンです。
「ならば延滞料がつきますから。」といわれ遅延損害金を求められるケースにつながることがあります。たとえば3万円で完済予定だったものが1日遅れただけで完済額が4万円と言われてしまうこともあるのです。このように途方もない延滞金を請求する業者も多く,完済させないように仕向けてくるのです

仕事が少なくまったく稼げない

風俗やスポット派遣など日雇的な仕事をしている方には,よくあるケースだと思います。働く意欲はあるけれど仕事がない。とくに新型コロナウィルスの影響により仕事に入れなかったという方も多いのではないでしょうか?
需要と供給のバランスが取れず非常に辛いことと思います。しかし「仕事がないからどうしても返済できない。」といえば,即座に「だったら他の仕事をしたら?なんならバイト紹介しますよ。」と言われてしまうこともあります。これはいわゆる裏バイト(闇バイト)の勧誘であり犯罪の片棒をかつぐことにつながりかねません。自暴自棄になっている相手に付け込んでくる可能性もあるため,自身の正しい判断力を揺るがされないよう気を付けなければなりません。

差し押さえにあったので待ってほしい

差押で闇金へ返済できない

これは確かにあるでしょう。税金を滞納しており口座差し押さえになった,支払いを滞り給料を差し押さえられてしまったというケースです。
でもこれらは突然やってくるものではなく,なんらかの事前告知があったはずです。昔の住所に告知が届いていたため気が付かなかったという方もいらっしゃいますが,どんな理由であれ本人の責任です。

この方は闇金への支払いを優先していたところ差し押さえになってしまったそうです。まさか本当に差し押さえになってしまうとは思わず,その月の収支バランスもくずれ,どうにもならず新たに他の業者からお金を借りることを選択してしまい,そしていわゆる自転車操業に陥ってしまったそうです。

家賃を滞納していた

 家賃を2ヵ月滞納しておりこれ以上遅れると追い出されてしまうから,業者への支払いができないというケース。住居を失ってしまうかもしれないというかなり切羽詰まった状況です。本来ならば家賃など生活に直結するものはまず優先して支払うべきところですが,闇金への支払いを優先していたため家賃を滞っていたようです。とりあえず家賃を1か月分は払わないとならないため,今回は闇金への支払いではなく家賃の支払いを優先しました。

闇金からの督促が怖く,「待ってほしい」と伝えることもできずこの時は利息分を払うことにしたそうです。

一般的に考えれば家賃を優先するのは正しいとおもいます。とはいえ闇金はそんな事情を考慮してくれるはずもなく結局この後も闇金との取引は続いてしまいました

奥さんと離婚することになった

離婚のイメージ

 「実は奥さんと離婚することになり色々もめているので待ってほしい」というタイプです。これだけを聞くと返済期限の延期とはまったく関係なさそうなのですが,よく聞いてみるとそうとは言い切れないケースもあります。
 現在離婚調停中の男性がいました。児童手当から支払う予定でしたが,よく調べたところ自分には児童手当が入ってこなかったというのです。いままでは奥さんよりも自分自身の方が高収入だったため,自分の口座に児童手当が振り込まれていたそうです。
しかしよく聞くと,現在は奥さんともお子さんとも別居中というのです。お子さんは奥さんと暮らしているそうです。こういった場合,旦那さんの口座に児童手当は振り込まれません。ご本人はそれを知らなかったようです。

(詳しくは内閣府HPの「児童手当Q&A」をご覧ください。)

ただ,児童手当を支払いのあてにするというのはどうなのでしょうか?直接お子さんのためになることに使ってほしいものです。
闇金からは「お金の出元なんてどうでも良いので,とにかくすぐ払え!」と言われてしまうでしょう。

子供のクラブ活動費が必要だった

 子供のクラブ活動で急にお金が必要になったから延期してほしい等というケースです。
サッカーの試合に勝ち遠征することになったためその旅費がかかる,吹奏楽部で使っている楽器が壊れてしまったのでその修理代が必要と,理由は様々です。
大人として子供の教育にまつわることを理由にされたら,仕方がない待つか…と思えるでしょうが闇金はそうはいきません。「だったら子供の学校に電話してやる」と逆に脅しをかけられてしまいかねません。

家族が留置所に入ってしまったのでその保釈金が必要

保釈金のイメージ

なんということでしょう。ドラマや映画さながら,さぞショッキングな事件とは思いますが闇金は被害者の味方にはなってくれません。
そもそも一般的な保釈金は150万円から200万円くらいであることが多いそうです。 (詳しくは(社)日本保釈支援協会HPの「保釈について」をご覧ください。)

この金額も人によってまちまちですが違法業者からお金を借りるほど生活苦にある方にとっては,本当に大変な金額だと思いますし何より精神的なショックも大きいことでしょう。
しかし,いかなる理由でも闇金は待ってくれません。

 

闇金は返済期日を延期してくれるのか?

闇金・返済期日の延期

冒頭でもお伝えしましたが,返済期日を延期したい場合の対処方法について質問をよくいただきます。「どうしても今日は15時を過ぎてしまう。時間外に振込予約をします」など,場合によっては1日くらいなら待ってもらえるかもしれません。しかし,翌朝になっても振込が確認できなければ相手は強烈な督促をしてくるかもしれません。

「返済できないなら,緊急連絡先として聞いている職場や家族に電話するぞ」などと脅しをかけてきます。
または,「ジャンプでもいいよ」と提案されることもあるかもしれません。
 では闇金がいう「ジャンプ」とは何なのでしょうか?簡単に言うならば「利息だけ払う」ということなのです。

1度での完済が出来ず,一部のみを支払いたい旨を伝えた際にジャンプを提案されることがあります。「だったらそれは利息分として扱う。完済したければ1週間後に〇万で完済しろ」と言われてしまうことが多いでしょう。闇金に分割払いという概念はなく,あくまで利息分,延滞分として加算されてしまうのです。この場合元金は1円も減らず,気が付くと元金以上の利息を払うケースも多く見受けられます。

これは元金はまったく減らず利息だけを支払うことです。これを繰り返すことで,違法業者である闇金は完済をさせずに,利息だけを取り続けるというスタンスを取るのです。

消費者金融の場合,入金が困難な理由をしっかり聴取し信憑性があればその日の支払いを変更することができる場合もありますが闇金の場合は上記のようになかなか認めてくれません。

結局また新たに別の違法業者から借りざるを得なくなり,消費者金融への支払いもできず債務が膨らみ自己破産になってしまうというケースもあります。自己破産がきっかけで離婚につながったりと,絶望的になってしまう方もおります。

まとめ

終わりなき恐怖

闇金からの督促がきて資金繰りに困っているとき,いくら状況を伝えてもなかなか猶予を与えてくれません。これはソフト闇金の場合でも同様です。
言い訳をしたことにより,墓穴を掘ってしまったり,逆に相手を怒らせてしまったりと状況悪化につながりかねません。
どんな言い訳をしても結局は待ってもらえないのです。 こんな時こそ,弁護士や司法書士に依頼することをお勧めします。
専門家が介入することにより取り立てをストップさせるのです。負のスパイラルに陥るまえに一刻も早く相談し闇金問題を整理しましょう。

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