闇金から借りた金は返すべきなのか?

公開日:2016/10/26更新日:2016/10/26

カテゴリー:相談員

相談員の横田です。闇金対応のご依頼をいただく際,これまでに返済した額が借り入れた額に満たないのだが,その差額分は返済しなくてもよいのか,という質問を受けることがあります。

また,闇金がしばしば主張してくる彼らの理屈として,超高金利の利息ということを了承した上で取引を申し込んだのだから,いくら法的に支払い義務がないといえども借りたものを返すのは当然と言います。

確かに,上記の状態であれば,借主は財産的にも損害を被っているわけではないどころか現に利益を得ている状態であり,果たして闇金被害者といえるのかとの疑問が湧いてくるでしょう。

"闇金被害"とは何なのか?

しかし結論として未返済の状態でも闇金被害を受けているものと言えます。

闇金に融資を申し込むこと自体は自らの意思で行ったこととはいえども,藁をも縋る思いで闇金に申込みせざるを得ない心理状態を巧みに作り出すためのノウハウを彼らは駆使して,正常な判断の出来ない状態に追い込むわけです。

つまり,自らの真意ではない融資申込みをしてしまった時点ですでに闇金の被害を受けたと判断できます。

闇金は,経済的に立ち行かなくなって心理的にも追い込まれた人々を狙い撃ちにし,破滅に至るまでお金を搾り取ろうとする犯罪者です。
闇金被害は,財産的な面だけでなく,精神的な面にも及んでいます。

被害が拡がらないために

闇金被害を解決するためには周囲の方々の協力が不可欠ですが,闇金から借りてしまう債務者に対する偏見は強く,なかなか協力が得られないというのが現実です。

やはり,本人の意思でこういった怪しい業者からお金を借りてしまったんだから,たとえ取立て被害を受けてもそれは自己責任。周囲の関係ない人々にまで迷惑をかけてほしくない,と思われる場合が多く,現に犯罪の被害を受けているとは認識してもらえない場合が多いです。

闇金業者の方もそれを見越して関係者への嫌がらせを行うわけですから,周囲の方々が本人よりも酷い被害を受けるケースもよく起こります。

決して借りた本人だけの問題ではないというのことを多くの人が理解しておく必要があり,近しい人が闇金被害に遭っている場合には早期解決のために,また更なる被害を拡大させないためにも適切な対処を行ってゆかねばなりません。

これからも闇金業者はどのような手口で被害者を貶めてゆくのか,闇金被害に遭うというのはどういうことなのか,など闇金被害の実態を多くの人に知ってもらうために積極的に情報発信を行ってゆきたいと考えています。

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