相談員の石川です。
普通に働いて生活していたのに,急に病気などやむをえない事情で仕事を続けることができなくなってしまったら,あなたはどうしますか。
収入がなくなっても当たり前ですが家賃や光熱費などは毎月発生しますし,住民税等の支払いもあります。
失職したときに限らず,「転職」や「引越し」などでも一時的に生活費が不足するという問題は起こりうることです。
状況が好転しないまま貯金で凌げる期間を過ぎてしまうと,そのあとすぐに「サラ金に借りたお金を返せなくなってしまった」「税金が払えない」といった事態に陥ってしまうことになりかねません。
こういう状況になったときに人はどんな行動をとるでしょうか。
生活の建て直しのためにやるべきこと
どうすればいいか,いい案も浮かばないのでとりあえず放置する?
請求書が届いても封を開けない,電話にでも出ない,臭いものには蓋という現実逃避系とでもいうのでしょうか。
これまでとくに大きな問題もなく過ごしてきた方がいきなりの荒波に対応することができず,状況が悪くなっていくのをただ見ているだけということはありそうな話だと思います。
しかし見ないで逃げていても「なかったこと」にはなりません! 再三の連絡を無視して放置し続けていると
延滞金が加算され,最終的には給料を差し押さえられてしまうことも。そのような事態になる前に,現実に立ち戻り早期に対応策を考えるべきです。
新しく借入をして,そのお金を返済に回す?
「なんとかして返済しよう」と考えている点においては,ある意味では上記の放置系の方 より真面目な人と言えるのかもしれません。
しかしこのように考えて借入先を探しているときに闇金と関わってしまう方がとても多いので注意が必要です。
返済金を借金でまかなうという地点に到達してしまったら,生活の破綻はもう目の前です。 場当たり的な借入ではなく,現実的に返済可能なプランについて考えるべきでしょう。
遊興費を削る・ダブルワークなどの現実的な方法で収支バランスを改善する!
まずは「返せない」という状況に陥る前に,普段から貯金するよう心がけたいものです。
そして自身の収入の範囲内で何ができるかを考えましょう。給与の一部は定額貯金に回す,外食の頻度を減らしたり趣味にかけるお金を見直すほか,可能であれば一時的にダブルワークなどで収入を増やす事を考えても良いと思います。
もし期日までに支払いができなかったら,延滞から日をおかずにすぐに連絡をして「いつまでにいくら払える」という点を明確にすることで,支払いの延期について相手の了承を得ることも大事です。
闇金に借りる前に 生活福祉資金貸付制度について
「お金が無くて困った」というときにHPなどで集客しているソフト闇金などの違法業者に騙されてしまう方がよくいらっしゃいますが,高金利(漏れなく周囲への嫌がらせ付き)の違法業者から借りようとする前に,まずは公的機関が行っている
生活費等の一時的な資金の貸付制度を利用できないか検討してみてはいかがでしょうか。
生活福祉資金貸付制度の概要については,
厚生労働省の紹介ページをお読みください。
※政府広報オンライン「
暮らしに役立つ情報」にも生活福祉資金貸付制度のご案内ページがあります。
また税金の支払についても,役所の窓口で相談して分割納付の手続きが取れないか相談をしてみましょう。
役所や福祉協議会などに足を運び自分の苦境を他人に説明することについて面倒であるとか情けなくて嫌だなどと感じるかもしれませんが,電話だけで即日融資を謳う闇金に騙されて生活をめちゃめちゃにされることを考えれば,さして苦労とも思えません。
不測の事態に陥っても安易に違法業者を頼ることはせず,まずは生活保護等の福祉制度の利用も含め対応策を検討してみてください。