対応実績なく悪質度不明の闇金だから・・・
北海道在住のNさんは、介護職としてお勤めの方です。
パチンコが原因で生活費が足りなくなり、Xで知ったA社及びB社の2社から週払いの約束で借り入れてしまったとのこと。2社とも悪質業者だったようで、Nさんが完済を希望しても毎回利息のみしか返済させてもらえず、いつまでも完済をさせてもらえない状況でした。もう払えない旨を何度も伝えたが、その際は「勤務先に電話してクビにさせてやる」と強い口調で脅され、利息を払い続けるしかなかったそうです。
2か月程度その状況が続きましたが、いつまでも利息のみ払い続けることはできません。
なんとかならないかと調べたところ、A社については、当事務所の闇金リストに悪質度2(低め)として記載がありました。しかし、B社については対応実績の記載がなく、悪質度が不明な業者でした。
過去に勤務先への取立て被害を経験
実は、Nさんは、過去にも闇金からの借り入れがありました。
その際はご本人の勤務先に対して業務に支障を来すほどの取立てが入り、職場に大変な迷惑をかけたことで肩身の狭い思いをされた経験があります。現在も同じ職場に勤めており、再び勤務先に取立てが入っては非常に辛い立場になることは明らかです。
そのため、取立てが入るリスクをかなり気にされておられました。
依頼を決断し、無事解決
悪質度2(低め)に分類されているA社であれば、取立てが入るリスクは低い闇金です。
しかし、B社の対応実績はなく、悪質度が不明であったことから、Nさんは依頼をするかどうかかなり悩まれておりました。しかし、このまま利息を払い続けていてはいずれ生活が立ち行かなくなる、との思いから、当事務所へのご依頼を決断されました。
ご依頼を受け、当事務所において和解交渉をした結果、A社だけでなくB社ともすぐにゼロ和解が成立しました。
Nさんが懸念されていた勤務先への取立ては一切行われずに、無事に解決することができました。
当事務所の対応実績がない闇金の場合、悪質度は設定されていないため、その闇金による取立てが入るリスクの目安をお示しすることはできません。
もっとも、闇金の名称だけ聞くと初介入と思えても、実は対応実績のある闇金が名称と電話番号を変えて営業しているケースが数多くあります。
当事務所は、創業から10年以上闇金問題を専門的に扱っており、取扱件数も数万件ありますから、全くの初介入の闇金業者というケースはまれです。
今回のNさんのケースも、A社とB社の両社とも取引開始が同時期であったこと、両社からのメッセージ文言が酷似していたことから、両社は同じグループである可能性が高いように思われました。そして、その場合は、両社の悪質度が同程度になることが多くなります。
そのため、介入前から、B社についても、A社と同様に悪質度2(低め)相当の闇金であり、取立てが入ることなく解決できるのではないかという見込みが立っていました(ただし、不確実な見込みであるため、Nさんにこのことはお伝えしませんでした)。
一般的には、当事務所の介入により、約9割の闇金業者が回収不能と考えて取立てを諦めています。取立てが入る可能性は約1割に過ぎませんから、決して高いとはいえません。もっとも、逆に言えば約1割は取立てが入っているということになりますが、それでも電話1本だけ、1日だけということが多いです。闇金の取立てといっても、当事務所が介入したケースでは軽微な取立てにとどまることが多いのです。
Nさんのように過去にも闇金トラブルでご勤務先にご迷惑をおかけしている場合、取立てにより立場を失うことを恐れるのは当然だと思います。しかし、闇金から借り入れを行った以上、違法行為により回収されるリスクは借り入れ当初から負ってしまっています。私共は、そのリスクを最小にするための努力は惜しみませんが、リスクがあるのかないのかという問いに対しては、どうしても「ある」としかお答えできません。
これは、所在不明な犯罪者を相手方とする闇金事件の性質上、やむを得ないことです。
とはいえ、リスクがあるから、あるいは弱みがあるからといって支払いを続ける行為は、問題の先送りをしているに過ぎず、状況は悪化するばかりです。対応実績がない場合でも必ずお力になれるかと思いますので、勇気を出してまずは一度ご相談ください。