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解決事例

闇金から『口座買取』を持ち掛けられたら?Uさんのケースから学ぶ対処法|闇金被害の解決事例

投稿日:2025.10.27

闇金被害

090金融

ご依頼者:大阪府在住Uさんの闇金被害

借入件数1社

闇金から『口座買取』を持ち掛けられたら?Uさんのケースから学ぶ対処法

闇金との“信頼関係”が落とし穴に|口座譲渡へ誘う巧妙な罠

闇金を信頼して裏切られてしまう

「闇金に借りてはいけない理由」はなんでしょうか—借りてしまえば、高金利で生活が立ち行かなくなる。そればかりか返済できなくなると家族や職場にまで取り立てが入り、人間関係まで破壊されてしまう。確かにそのとおりで、これだけでも大きな理由となります。

しかし、このほかにも無視できない事実があります。それは闇金から半ば強制的に犯罪の片棒を担がされてしまうリスクがあるということです。

 

今回は、闇金と関わったことで危うく「犯罪に手を貸す」ことになりかけたケースについてお話しします。

 

Uさんはある闇金業者とつかず離れず、1年以上も付き合いを続けていました。継続的に借りていたわけではなく、給料日前などどうしても入用なときだけ利用して、少し生活がきつくなっても給料日には必ず完済すると決めていたそうです。必要がなければ続けての借入はしなかったので、やりくりはうまくいっていました。

 

付き合いが長くなると闇金とも多少心安い関係になり、時には雑談に興じることも。相手の印象は気さくで話しやすく、こちらの生活状況に気を配るそぶりも見せてくれるので、だんだんと親近感を持つようになっていきました。

 

.🤔「自分は闇金とも対等に話ができるし、利息は高いけどそれも承知の上。 必要な時だけ闇金をうまく使っているんだ」 .

 

Uさんはこのように思っていたそうです。

 

こうして闇金との関係が長くなると、返済に行き詰まった際に「口座を売ってくれないか」と持ち掛けられるケースも少なくありません。

豹変する闇金の恐ろしさ|脅迫と口座売買への追い込み

闇金に脅迫されて口座を渡してしまう

 

Uさんが返済スタイルを変えざるを得なくなったのは、「借入の枠」が大きくなったことが原因でした。これまで2~3万円の借入枠だったのが徐々に増えていき、いつのまにか倍額の6万円程度を借り入れできるようになったのです。

 

そうすると1回の完済額は10万円を超えることになり、給料日に完済するとさすがに生活費が足りなくなってしまいます。すぐに次の口を借りるようになり、今度は10日ごとの利息が生活を大きく圧迫するようになってしまいました。

給料日前の利息の返済がどうしてもできなくなったとき、Uさんは支払いを少し待ってくれないかと闇金に相談することにしました。

 

.😟「これまで遅れることもなく支払ってきたのだし、ほかならぬ自分の頼みなのだからこころよく待ってくれるはずだ」.

 

 

しかし、その期待はあっけなく裏切られました。

 

😈「あんた、なんか勘違いしてるね。今日利息が払えないなら、会社に追い込みかけるしかなくなるよ?」

 

冷たく突き放すようなその言葉に、Uさんは青ざめました。おかしなことですが、毎月のように生活の苦しさや仕事の愚痴などを交えながら話をしているうちに、Uさんは闇金を「金を貸してくれる親切な知人」と思うようになっていました。しかし、相手はやはり闇金。返済ができなくなった途端、鋭い牙を見せました。

 

😰「そんな!お金は何とかしますから、会社に電話するのだけはやめてください…」

 

そして、ついにUさんは銀行口座を渡すよう求められることになるのです。

口座の譲渡・買取は違法!闇金問題は専門家に依頼し解決へ

口座売買は何の罪になるのか?

 

 

毎日のように金を払えと責められて、Uさんはすぐに心が折れそうになりました。すると、そんな心の隙をつくように、「どうしても払えないっていうなら、俺とあんたの仲だから、今回は口座を開設してくれれば待ってやってもいい」と闇金が言い出したのです。

Uさんは闇金からの矢のような催促にかなりのストレスを感じていたため、「口座を作るだけで許してくれるなら…」と、その言葉に一瞬心が揺らぎました。しかし、なにか悪いことに使われてしまうのではないかというという不安が拭えず、闇金の言いなりになる前に、しもひがし法務事務所に相談してくださいました。

 

口座売買は犯罪です。渡した口座は闇金や詐欺に利用される可能性が高く、譲渡する行為はそうした犯罪を助長するものといえます。闇金が怖いからと言ってこのような勧誘には絶対に応じてはいけません。

 

口座を譲渡・売買した場合には、以下の罪に問われる可能性があります。

 

犯罪による収益の移転防止に関する法律違反(通称:犯収法違反)
他人に自分名義の口座を譲渡・売却する行為は、法律で禁止されています。

 

詐欺罪(刑法第246条)
他人に譲渡する目的でありながら、自分で使用すると偽って口座を開設した場合、詐欺罪が成立する可能性があります。

 

これらは、いずれも前科が付く可能性のある重大な犯罪です。

「自分は口座を渡しただけ」と思っていても、共犯や幇助犯として処罰されるケースもあります。

 

幸い、ご相談の時点ではUさんは闇金に口座を渡していませんでした。口座譲渡の違法性を説明したところ、「犯罪に使われるかもしれないとは思っていたけど、自分が逮捕される危険もあるんですね…」と、闇金の言うままにしていたらどうなっていたかという恐ろしさに身を震わせていました。

 

そして闇金と縁を切ってやり直したいということでUさんは当事務所へのご依頼を決意してくださいました。こうしてUさんは犯罪行為に加担することなく、闇金被害を解決することができたのです。

 

司法書士のコメント

闇金は犯罪利用する口座を常に求めています。口座譲渡で逮捕される可能性があることをご存知でない方も多いのですが、闇金被害者はこうした危険に巻き込まれないように「口座売買は犯罪になるんだ」という意識を持ってもらう必要があります。

 

最近はLINEで定期的に「口座買い取ります!」というメッセージを送る業者も目立ちます。背に腹は代えられないとばかりにこれに応じてしまう人は、闇金に口座を渡せばおそらく悪いことに使われるだろうことはわかっていても、自分が逮捕されるとまでは考えていないのかもしれません。

しかし、こうした甘い誘いには絶対に応じてはいけません。 一度口座を渡してしまえば、取り返しのつかない結果を招いてしまいます。

 

闇金を利用したことだけで犯罪に問われることはありませんが、口座売買は別です。

ほんの数万円、ときには数千円を受け取っただけでも、刑事事件として処罰される可能性があります。そうなれば「知らなかった」では済まされず、前科がつくことで就職や再出発も困難になる恐れもあります。

 

闇金に追い込まれて犯罪行為を強要されるようなことがありましたら、まずは専門家に相談してください。

必ず解決の道があります。