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口座開設時の運転免許証による本人確認を早期廃止へ 金融庁が要請
|闇金情報ブログ投稿日:2025.07.29
最新更新日:2025.07.29
ニュース・報道
口座開設時の運転免許証による本人確認を早期廃止へ 金融庁が要請
口座開設時の本人確認方法に関して、金融庁から銀行業界に要請が出されました。
報道によると概要は以下のとおりです。
運転免許証で本人確認、早期廃止 金融庁、口座開設で銀行界に要請
金融庁が銀行業界に対し、預金口座をオンラインや郵送で開設する際、運転免許証の画像で行う本人確認手続きを早期に廃止するよう要請したことが16日、分かった。
口座が偽造され特殊詐欺などに悪用されるケースが後を絶たないためだ。6月24日に改正された犯罪収益移転防止法(犯収法)で原則廃止が決まった2027年4月を待たず、成り済まし防止機能が高いマイナンバーカードの活用を促す。本人確認の厳格化は犯収法が定める特定事業者が対象となっている。
銀行に加えて証券会社やクレジットカード会社なども含まれる。金融庁は今後、金融業界に幅広く周知するとみられる。金融庁は16日付の文書で「可及的速やかな対応」を求めた。マイナカードのICチップ情報の読み取りに関わる機能を備えたシステムへの更新に費用や時間がかかるため、早めの準備が必要だと判断した。
銀行業界では従来、口座開設の手続きを店舗で行う客が多く、行員が窓口で身分証の提示を求め、本人かどうかを確認していた。デジタル化する際に基本的にこの流れを引き継ぐ形になった。
※出典:共同通信社 2025/7/16 16:34配信より(参照:Yahoo!ニュース)
口座開設時の運転免許証・顔写真で行う本人確認の早期廃止へ

先般の犯罪収益移転防止法の改正により、2027年4月以降は口座開設に関して基本的にマイナンバーカードを用いた本人確認方法が用いられることになっています。
しかし、なりすまし防止への速やかな対応の必要性から、改正法施行の2027年4月を待たずに口座開設時の運転免許証や容貌写真の画像等で行う本人確認手続きを廃止し、マイナンバーカードの活用を促す要請が金融庁から銀行業界に対して出されたというのが今回のニュースの概要です。
オンラインでの口座開設の際の本人確認方法の一つに、専用ソフトウェアにて顧客の身分証の画像と容貌を撮影した写真を送る方法を用いることが許されています(犯罪収益移転防止法施行規則6条1項1号ホ)が、この方法ではなりすまし防止には不十分という懸念があります。
例えば闇金が融資の条件として運転免許証と自撮り写真を要求してくることがよくありますが、この時に提出させた身分証と自撮り写真を巧妙に用いて本人確認をパスすることが考えられます。
つまり、違法業者など口座を不正に開設をしようとする者が、不正に入手した身分証や顔写真を使って他人名義でネットバンク口座を作ってしまうことが出来る可能性があるのです。
金融機関での現在のなりすまし対策は?

もっとも、現在も、この身分証は顔写真付きである必要があったり、身分証を撮影する際に斜め方向から撮ることで厚みを確認するなど、偽造身分証が使えないように対策することが要求されています。
また金融機関は各社が自社アプリにて、上記のようななりすましの方法によって開設するのを防止するため対策されています。
既に撮影済の画像ではなくアプリ内の機能にて写真撮影を行い、撮影時に瞬きをするなど動作によって被写体が本当に生きた人間であるのか判定する方法が用いられています(ライブネスチェックやアクティブ判定などと呼ばれます)。
しかしこれも技術的に完璧ではなく、違法業者が身分証のコピーを用いて巧妙に生体認証をかいくぐることもあります。
このように現在の仕組みではこのように不十分なところがあり、実際にこうした本人確認の穴をかいくぐって不正に預金口座を開設されるといったケースもまま発生しているようです。
これは口座開設のみに関わらず、携帯電話の契約や固定電話回線の契約などの場合でも同様です。
実際に当事務所に寄せられるご相談でも、ご本人が知らないうちに自分名義で携帯電話や固定電話回線が契約されていたといったケースが時折みられます。
今後はマイナカードIC情報による本人確認に一本化

犯罪収益移転防止法の改正によって、なりすまし防止に有用なマイナンバーカードのICチップを用いた本人確認方法を用いるべきことが定められましたが、同改正法の施行を待たずにこのような要請が出されたことに鑑みると、こうした状況はかなり深刻であったと言えるでしょうし、マネーロンダリング防止の必要性もこれまで以上に重要さが増しているものと言えます。
デジタル庁の行政サービスデジタル化の施策として、「犯罪収益移転防止法、携帯電話不正利用防止法に基づく非対面の本人確認手法はマイナンバーカードの公的個人認証に原則として一本化し、運転免許証等を送信する方法や、顔写真のない本人確認書類等は廃止する。対面でも公的個人認証による本人確認を進めるなどし、本人確認書類のコピーは取らないこととする。」との方向性が示されています(デジタル庁『デジタル社会の実現に向けた重点計画』〔令和5年6月9日閣議決定〕p.54)。
また、マイナンバーカードは「官民を問わず、対面に加えオンラインでも確実な本人確認ができる『最高位の身分証』で、各種の手続をオンラインで完結できる安全・安心で利便性の高い『デジタル社会のパスポート』である」(デジタル庁『デジタル社会の実現に向けた重点計画』〔令和7年6月13日閣議決定〕p.10)と位置付けられています。
違法業者に身分証画像などを送らないことが最も重要

現在も不正に開設された預金口座が闇金や特殊詐欺などの金融犯罪を始めとする様々な犯罪に悪用されていますので、今回改正法の施行に先立ってこのような要請が出されたことは評価すべきことと思います。
これによって違法業者の重要なツールである不正な銀行口座や電話回線の減少・消滅に期待したいところです。
一方で、私たち一般消費者も、詐欺業者や闇金などになりすまされることのないよう、充分に警戒する必要があります。
闇金に借りる際、身分証などを送るように要求されることがほとんどだと思いますが、違法業者に身分証画像や顔写真を送ってしまうことはたいへんリスクのあることです。
なりすまし被害に遭って予期せぬ犯罪に巻き込まれてしまったり、最悪の場合闇金など犯罪者だと誤認され逮捕されてしまったりする可能性もあります。
このことをよく認識し、違法業者とは関わらないというのを徹底するようにして、出来る限りこうしたトラブルとは距離を置くようにしましょう。






