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闇金に譲渡した口座を解約する場合の銀行の取扱いと注意点|闇金情報ブログ

投稿日:2026.06.11

最新更新日:2026.06.11

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闇金に譲渡した口座を解約する場合の銀行の取扱いと注意点

闇金に譲渡した口座を解約する場合の銀行の取扱いと注意点

当事務所は闇金事件を主に扱っていますので、毎日さまざまな闇金に関するご相談が寄せられます。

 

ところで、法外な利息を請求するのが闇金ですが、その中には利息の代わりに口座の譲渡を持ち掛けてくることもあります。

 

たとえば「〇万円融通するから口座の通帳とキャッシュカードを郵送して」とか「返済できないならネットバンクのIDとパスワードを教えろ」などと言って口座の譲渡を求めてくるようなケースです。

 

しかしもちろん、口座の譲渡はマネーロンダリングの防止などを目的に制定された犯罪収益移転防止法によって刑事罰をもって禁止された犯罪行為ですから絶対に応じてはなりません。

闇金に口座を譲渡してはいけない4つの理由|闇金情報ブログ|しもひがし法務事務所

 

もっとも、そうは言っても取立ての恐怖から預金口座を闇金に渡してしまう人もいるのが現実ですから、闇金の求めに応じて銀行口座を譲渡してしまった場合の具体的な対処法が問題となります。

 

そこでここでは、闇金に預金口座を譲渡してしまった場合に具体的にどのようにすればよいのか、またその口座の解約手続をした場合に銀行がどのように処理するのかといった点について簡単に確認してみることにいたしましょう。

 

【1】闇金に渡した口座はすぐに銀行で解約する必要がある

 

前述したように口座の譲渡は犯罪ですから絶対にやってはいけませんが、闇金への恐怖から仕方なく口座を譲渡してしまった人もいるかもしれません。

 

その場合、すぐに銀行に連絡して口座の解約手続をする必要があります。そのまま放置すれば闇金にその口座を犯罪目的で利用されてしまうからです。

 

この点、自分が闇金をやるわけではないから放置しても問題ないのではないかと考える人がいるかもしれません。

 

しかし、自分の口座が返済金の受取口座として利用されることを知りながら放置することは、闇金に犯罪行為の道具を提供しているのと同じですから、犯罪行為に加担するのと変わりません。

 

また、そうして犯罪行為に使われれば闇金の被害者は増えていきますから、被害の拡大を放置する点でも問題です。

 

闇金に譲渡した口座を放置することはさまざまな問題を生じさせますので、銀行に連絡して速やかに解約することが必要になるのです。

 

【2】口座の解約申請を受けた銀行はどう処理するのか

 

このように、預金口座を闇金に譲渡してしまった場合には、速やかに銀行に連絡して口座を解約する必要があります。

 

もっとも、解約手続を申請したとしても必ずしも解約(任意解約)が認められるわけではありません。解約手続の申請を受けた銀行は入出金の状況を確認し、不正な利用が確認できた場合は強制解約(凍結)するからです。

 

この点、銀行が任意解約に応じるか強制解約するかは、次のようにその口座の利用状況によって判断されます。

 

(1)任意解約される場合

 

口座の解約手続の申請を受けた銀行は入出金履歴を確認し、不正な利用が確認できない場合は基本的に任意解約に応じるのが通常です。

 

そのため、仮に闇金に譲渡した口座であっても、闇金が利用する前に解約手続を申請した場合には任意解約されることになるでしょう。

 

なお、任意解約は通常の解約手続ですから、特に不利益が生じることはありません。

 

(2)強制解約される場合

 

他方、金融機関が入出金履歴を調査し、闇金が返済金の受け取り口座に利用するなど不正な利用を確認した場合には、任意解約ではなく取引の停止等の措置がなされるのが通常です

(振り込め詐欺救済法第3条)。つまり、いわゆる「凍結(強制解約)」させられた状態になるわけです。

 

この取引の停止等の措置(凍結・強制解約)がされる場合、口座の残高は振り込め詐欺救済法によって処理されますので、1000円以上の残高が残っていた場合には、被害回復分配金の手続に乗ることになるでしょう(振り込め詐欺救済法第7条、同8条)。

 

なお、このように口座が強制解約(口座凍結)されてしまうと、警察庁が作成する「凍結口座名義人リスト」にその情報が掲載されるのが通常です。

 

この「凍結口座名義人リスト」に掲載されてしまうと、他の銀行の口座であっても銀行側の判断で強制解約されたり、新規の口座開設が拒否されるなど大きな不利益が及ぶ可能性がありますので注意が必要です。

闇金に口座を譲渡してはいけない4つの理由|闇金情報ブログ|しもひがし法務事務所

 

(3)闇金に譲渡した口座を解約して犯罪収益を受け取るのは犯罪です

 

なお、闇金に譲渡した口座に犯罪収益金が残っていた場合、口座解約に伴ってその払い戻しを受けてしまうと、銀行に対する詐欺罪や窃盗罪に問われる危険があります。

 

それが自分のお金ではないことを知りながら銀行に対して払い戻しを請求することになり、その銀行に対する行為が詐欺罪や窃盗罪にあたり得るからです。

 

また、闇金に譲渡している以上、それが違法な貸付けで得た利益であることは明らかなのですから、その犯罪による収益を自分のものにしてしまう点でも問題です。

 

そのため、口座を解約する場合には、闇金の犯罪収益金が払い戻されてしまわないように、その口座が闇金に譲渡した口座であることを正直に打ち明けて銀行側の処理に委ねるべきでしょう。

 

仮に、銀行に対して闇金に譲渡した口座であることを隠して解約手続を行い闇金の犯罪収益金の払い戻しを受けてしまうと、大きなトラブルに巻き込まれてしまうので注意が必要です。

 

【3】銀行から警察に口座を譲渡した事実が情報提供されるか

 

このように、闇金に譲渡した口座がある場合には、速やかに銀行に連絡し、闇金に譲渡した口座であることを正直に伝えたうえで口座を解約する必要があります。

 

この点、この記事の冒頭でも説明したように口座の譲渡は犯罪収益移転防止法に規定された犯罪行為にあたりますから、闇金に口座を譲渡したことを銀行に伝えてしまうと、その犯罪行為を行った事実(口座を譲渡した事実)が警察に知られてしまわないかと不安を持つ人もいるかもしれません。

 

しかし、当事務所で独自に大手銀行3行に電話で確認したところ、うち2行から、仮に闇金に譲渡した口座の口座名義人から口座の解約申請があったとしても、解約申請を受けた時点でその事実(口座を譲渡したという犯罪事実)を警察に情報提供することは基本的にはないとの回答がありました。

 

他の1行からは実際に解約申請を受けないと分からないとの回答でしたし、実際に捜査があれば対応に違いが生じるのでその可能性が絶対にないとは言えませんが、闇金に譲渡した口座の解約手続を申請する際に、警察に情報提供されるか否かついて過度に心配する必要はないのではないでしょうか。

 

【4】闇金との取引があるなら早急に司法書士や弁護士に相談すること

 

以上で説明してきたように、闇金に預金口座を譲渡してしまった場合には、銀行にその旨を正直に説明したうえで解約の手続を行う必要があります。

 

もっとも、闇金との取引が継続している場合には、口座を解約するだけでは問題の根本的な解決にはなりません。

 

闇金との取引がある場合には、速やかに司法書士や弁護士に相談して闇金との関係を断つ必要があるでしょう。