【ニュース】LINEを使うソフト闇金ラッシュ,ワンダーの回収役を摘発

公開日:2018/12/13更新日:2018/12/18

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最新の手口であるLINEを使った闇金の回収役の男女6人が書類送検されたというニュースが報じられました。

業者名は「ラッシュ」「ワンダー」と名乗っているようで,いずれもインターネット上で自社HPを運営し「ソフト闇金」をうたって活動している業者のもようです。

LINEを使う闇金業者もここ最近急増し,TwitterやFacebookなどと併せてSNSを使った新たな取立て手口も出てきています(詳細はブログ記事「ソフト闇金の最新手口―LINEを利用した取立て方法とは?」をご覧ください)。

LINE闇金摘発報道の概要

まずは今回報じられた記事の一部を以下に掲載します。

新たな手口の“ヤミ金”摘発

客とのやり取りは無料通信アプリ「LINE」を使い、利息などの回収は宅配便で行っていました。
警視庁は、ヤミ金グループで金の回収役だった男女6人を12日にも書類送検するとともに、摘発を逃れるため手口がより巧妙化しているとみて実態解明を進めています。

捜査関係者によりますと、このヤミ金グループはインターネット上で「ラッシュ」や「ワンダー」などの業者名で客を集め、法律で定められた上限を大幅に上回る金利で違法に金を貸していたということです。
申し込みをすると、その後のやり取りは無料通信アプリ「LINE」を使い、利息などは現金で宅配便の集荷センターに送るよう指示していました。
客と対面せず、連絡先の電話番号や金融機関の口座を明らかにしないことで捜査から逃れる狙いがあるとみられています。
警視庁は、東京都内などに住む4人に違法に金を貸し付け31万円余りの利息を受け取ったとして、金の回収役の60歳の男ら男女6人を12日にも出資法違反の疑いで書類送検する方針です。
警視庁によりますと、これまでの事情聴取に対して、いずれも容疑を認めているということです。

※ソース:NHKオンライン https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181212/0022498.html(2018/12/12 06:46配信)より抜粋

ラッシュ,ワンダーの具体的な手口

ラッシュやワンダーは,当事務所の闇金情報でも紹介している闇金業者であり,ソフト闇金をうたって親切・丁寧・安全などを売り文句に掲げたHPで集客をする違法貸金業者です。

【これら業者についての詳細】

具体的な手口や情報については下記ページをご参照ください。
ソフト闇金ラッシュの情報
ソフト闇金ワンダーの情報

業者名は1~2年単位で変わり,以前は「ラックス」や「東南アジアリース」などと言う名前でも営業していました。これらは屋号やHPは違うものの全く同じグループが運営しているものです。

以前は転送電話や国際電話の番号などを用いていました(FAX番号なんかもありました)が,ここ最近はすべてやりとりはLINEとなり,それまで一般的だった090金融のようなトバシ携帯の番号なども一切晒すことなく活動するようになっています。

【ラッシュ,ワンダーのLINE名】

ちなみにLINEアカウント名は「ラ」「wonder」「woder」「A」などを用いていることが判明しています。

またメールアドレスもあり,返済が遅れたりすると「これから家に取立てに行く」「近所にビラをばら撒いてやる」などの脅迫メールを送り付けていたことも確認しています。

また,返済の方法は,これまた一般的な闇金のような他人名義も銀行口座を使って入金させるものではなく,宅配便やゆうパックなどで現金を郵送させ,荷送りの伝票を写メールで送らせるというものでした。

送り先は東京都内の私書箱か宅配便の営業所留めで,○○商会とか○○サポートなどの会社名のような宛名で送らせ,内容物はパンフレットや書籍などと書かせるといった手口です。

【金が入ってないと言いがかりをつけられる例も】

郵送で返済する際,きちんと業者の指示通りの金額を入れて郵送したにもかかわらず「荷物を開けてみたら1万円札が1枚足りなかった。勝手に減額するなど詐欺師同然だ」などといちゃもんをつけられるという例が多発しています。

送った側の客は後で確かめようがありませんから,そのような難癖をつけて次回の返済額を一方的に増やしたり,債務額を膨らませて請求するという架空請求のような悪質な手口も用いているようです。

「回収役」とはどういう役割?

今回報じられた回収役は恐らく,そのように送ってきた現金を宅配便営業所に受け取りに行く役回りの者だったのでしょう。

こういった役割の者は,この業者の内部の人間ですらない可能性もあり,一般人がアルバイト感覚で受け子をやらされることもあります。

最近でも度々話題になる,ネット上で「高額アルバイト」を掲げた求人に応募したら実は受け子のバイトであり,不正に入手した携帯電話や現金の入った荷物を送り届ける仕事をやらされたという例の中にも

したがって今回書類送検された6人は末端部分の人間にすぎず,この業者の経営者や担当者などの指示役はまだ含まれていないものと思われます。

当事務所でもソフト闇金ラッシュやワンダーは多数の介入実績があり,司法書士が何度もこの業者の担当者とやりとりを行っていましたが,交渉の中では明らかに違法な貸付けの内容であることを認めるような発言があったり,そもそも闇金とうたってHPを運営しているのですから,尻尾を掴むことさえできればそれら中枢の連中はかなりの確率で逮捕となるでしょうし,他の闇金摘発事例とも比較してみると書類送検では済まないと思われます。

それらの運営者側の人物や系列の闇金業者については,今後の捜査の進展が待たれます。

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