ソフト闇金の最新手口―LINEを利用した取立て方法とは?

公開日:2018/08/19更新日:2021/10/28

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    ― この記事で紹介していること ―

  • ソフト闇金はどんな手口の業者なのか?
  • 近年増加しているLINEを使うソフト闇金の取立て手口
  • 他と比べて金利も安く融通もきくのか?
  • 本当に親切で安全なのか,どういう危険があるのか?
  • ▼50音順ソフト闇金一覧

相談員の横田です。
当事務所では以前から自社HPを開設しソフトな対応を売りにする闇金業者の被害相談を多数いただいていて,特にここ最近は,LINEを使うソフト闇金のご相談がとても増えています。

この呼び名と,LINEでやりとりができるということで,優良で身近なイメージを持ってしまいそうですが,ソフトを売りにする業者の中にも相当に悪質な手口を用いているという被害事例が多数報告されています

今回はLINEを使う業者も含めたソフト闇金の最新の手口と危険性について,その実態を明らかにしながらご紹介します。

―19/6/18 お知らせ―
最近,検索エンジンで「ソフト闇金」と検索すると,一部の給料ファクタリング業者のウェブサイトが検索順位上位にヒットするようです。
検索順位で上位から一つずつ申し込んでいったところ,そのうちの一つが給料ファクタリング業者だったというケースも多く見られます。「ソフト闇金で借りるよりも給料ファクタリングで資金調達しましょう」という趣旨の記事を書いて「ソフト闇金」のワードでも引っかかるように狙っているのかもしれません。
しかしこれも実態としては闇金同様,高金利を給料日に返済しないといけなくなるので要注意と認識して下さい。
★詳細は『給料ファクタリング被害にご注意』の記事をご覧ください。

ソフト闇金はどんな手口?

そもそもソフト闇金とは

実際にあるソフト闇金HPのサンプル画像

ソフト闇金とは,ホームページを自ら立ち上げるなどの集客方法により,他所よりも丁寧で軟らかい対応を売りにして消費者向けに貸付けを行う違法金融業者です。

Googleなどで検索するとかなりの数の業者ホームページがヒットしますし,Twitterのハッシュタグからも無数の融資勧誘のツイートが見受けられ,現在多くの業者が乱立しているという状況です。

その他,LINEやショートメールでの融資勧誘を行う違法金融の中にもソフトを売りにするところがあるので,広い意味では親切・丁寧で融通が利く闇金業者は全て含まれると言えます。

ですが,今回は特に自社のホームページを運営し「ソフト闇金○○」というふうに明記されている業者(いわゆるHP系ソフトヤミ金)に絞って取り上げることにしたいと思います。

以下,その特徴をいくつか見てみましょう。

⇒どんな業者があるのかは,▽ソフト闇金一覧(五十音順)▽を参照して下さい。

ホームページで堂々と営業する

先に述べたとおり「ソフト闇金」というワードでウェブ検索すると,数えきれないほどの業者ホームページがすぐに見つかります。

ホームページには,

  • 「優良」「ブラックでも融資可能」「激甘審査」などを掲げている
  • 見た目も可愛らしいキャラクターやマンガがあしらわれている
  • 一般の正規ローン会社によく似せた,洗練されたデザインで作っている

など多くの集客するための凝った作りのものが多数見受けられます。

他にも,

  • 利息や返済方法も実例で具体的に詳しく書かれたページがある
  • ブログやコラムのページが設置されている

など,充実したコンテンツを持つwebサイトがたくさんあります。

申込みフォームのページもあり,借りたいと思ったらフォームから住所,氏名,電話番号,勤務先などの個人情報を送信することで,すぐに融資を申し込めるようになっています。

多くの業者が,自らが違法金融業者であることを敢えて認めつつも,電話やショートメール,ダイレクトメール等でのみ融資勧誘を行う一般的な闇金業者と比べて,

  • 親切で柔らかい対応であること
  • 金利や貸付条件の面で優位であること
  • 過酷な取立てなどは行わないこと

などを強調して宣伝しています。

ソフト闇金は他の違法金融業者よりも安心であることを強調して広く集客しているところが特徴なのです。

正規の貸金業者から借入れが出来ず,闇金以外には融資を受けることができないという方を狙って,
「ブラックでも融資可能」
「他から借りられない方でも貸せます」

などという売り文句を掲げ,違法業者だけど普通の闇金と違って全く怖くないし気楽に使えるというところを売りにして,他の闇金よりも多くの顧客を誘い込んでいます。

■ どんな客層を狙っているのか ■

特に,正規の金融機関やカードローンなども利用できなくなってしまいどこからも融資を受けられず,どうしても違法業者を頼らざるを得ないという本当に苦しい状況の方々を狙って,闇金だけど優しくて安心という特徴を前面に打ち出しています。

要するに,登録のある正規貸金業者と従来の090金融の中間という位置づけで活動しているのです。ここ最近ではさらに中間の層を狙っているのか,"スーパーソフト闇金"なるものもあります。

ここで注意が必要なのは,
「闇金と分かっていて借りたんだから,金利がもともと高いことは分かっていたはずだ」
「確かに闇金には返さなくていいのが原則だが,でも知ってて借りたんだったら話は別」

などと都合よく被害者に落ち度を作らせるための理屈として使われることがあるという点です。

自ら犯罪者であると開き直っている人々なので,いざとなると何をするか分からないという怖さがあることはしっかり認識しておきましょう。

また,以下にみるようにホームページ中にはいかにも優良で親切な業者であると誤認させるような情報が多数掲載されていることも理解しておかなければなりません。

利息は2~3割と表示しているところが多い

返済サイクルは7~10日のところが最も多いですが,2週間や月一という業者や,日掛けで1日ごとに返済サイクルを設定できるところも少数ながらあり,いろいろと差別化を図っているものも多いです。

ホームページに記載されている利率は,初回取引の場合「1週間で2割,10日で3割」となっているところが比較的多いです。

このような記載の仕方は闇金特有の金利の示し方であり,一般的な金融での金利の表し方とは異なりますので注意が必要です。

普通は,実際に受け取ることのできる金額が元本になり,その元本に対して何割というような数え方となりますが,闇金の場合は完済金額の何割という数え方をすることがほとんどです。

手数料や利息も含んだ金額に対する割合であり,ソフト闇金もほぼすべてのところがこの数え方による金利を表示しています。

後述のように,実際の金利は10割に及ぶにもかかわらず,他の闇金よりも金利が安いかのように思わせる卑怯な書き方です

実際に計算をしてみると,とても良心的な金利設定とはいえません。

明らかにウソの貸付条件を書いていて,実際はその10倍以上の金利を請求する悪質業者もいるのでご注意下さい。

業者名をコロコロ変える

ソフト闇金は,概ね半年から1年ごとに社名を次々と変えて営業します。社名を変えるのは,その業者に対する悪評が増え始めたから別の屋号に変えるという場合が多いです。

インターネットの検索でその業者名を検索するといろいろな口コミサイトが出てきて,比較的新しい業者の場合は後に紹介するとおり自作自演の高評価の口コミが目立ちます。

しかし次第にその業者について「職場に取立ての電話をかけられた」「書かれている以上の高金利でまったく優良ではない」など実際の悪評が立ち始めるとすぐに社名を変更するのです。

ホームページのURLは同じで名前をわずかに変える場合もあれば,ホームページ自体を一新して全く別の業者として営業を始める場合もありますが,おおむね半年~1年程度で別の業者に作り替えられます。

どこがどこに変わったかの判断の方法としては,こういった業者は担当者の個人名は引き続いて使用する場合が比較的多いため名前から判断するか,わりと手間をかけずにHPを作り直すことが多いため,作りがよく似ているとか同じ画像が使われているとか,おおよその推測で判断するほかありません。

なお,場合によってはわずか1~2ヶ月で名前を変える業者もあり,そういう業者の場合は短期間に多くの悪評が流れるような悪質な手口を用いている可能性が高いため,頻繁に名前の変わるところは要注意です。

■ 屋号が変わってもURLやデザインが同じ例も ■

以下の画像をご覧いただくと分かるとおり,業者名のロゴの一部を変えただけで,使われている画像やデザイン,URLも同じという簡素な改修で屋号を次々変えることもあります。
ソフト闇金チドリと大福のHPデザインの比較

このとおり,屋号の文字を「チドリ」から「大福」に変えただけで,それ以外のデザインはまったく同じという,とてもお粗末なやり口です。

この他にも,フリー素材の画像が同じだったり,レイアウトが同じだったりすることもよくあるので,比較的容易に見分けられることが多いです。

過去一度トラブルになっていた業者にそれとはまったく気づかず再度申し込んでしまい,再び激しい嫌がらせを受けてしまうといった事態もかなりの確率で起こります。

こういう場合,以前の分も踏まえて徹底的に嫌がらせをされる危険性がありますので注意が必要です。

業者間での繋がりや系列がある

現在活動しているソフト闇金はいくつかのグループがあり,業者同士繋がっている場合がかなりあります。

具体例を挙げると,アイク,リブート,デュオ,スリーホープなどが繋がっていたり,アバロン,エスラシック,アクターズジャパンなどは同じであったりといった例が確認できます。

ソフト闇金1社申し込むと,関わりの強い他の業者にも情報が伝わるため,例えば融資申込時に現在の借入れ件数を少なく誤魔化していたりするとバレてしまう可能性あるのです。

■ 業者間の繋がりが分かる具体例 ■

これらの業者はそれぞれ情報共有をしているなどといった程度ではなく,完全に同じ部屋で営業していることもあり,例えばリブートの担当者と話しているときに後ろでデュオの担当者の声が聞こえたということもよくあります。

また,違う業者でも担当者が同一だったりすることもよくあります。それを見越してか,担当者のLINEアカウントには社名は書かず,「阿部」とか「上野」といった個人名だけになっているものが多いです。

「上野」「谷」など個人名のソフト闇金LINE

これらのLINEの業者は同じ系列であることが多く,例えば上の画像の例だと,「上野」と名乗る担当者の業者名が「リボンキャッシングの上野」だったり「アップルキャッシュの上野」だったりする場合がありますが,どちらもこの同じLINEアカウントです。

ただこの系列のソフト闇金も担当者が固定されている場合もありますし,その他の系列の業者ではちゃんと業者名が入っているLINEアカウントも見られます。

わりあい似通った紹介文があったり,アイコンや名前の付け方も似たようなパターンになっているものが多いため,比較的当りをつけやすいかと思います。

度々屋号やHPを変更するという手口もあいまって,「前にトラブルになったことのある闇金業者にそれと知らず申し込むと,実は以前の闇金が担当者だった。今度はとんでもない報復や恫喝をうけた」という例も多発しています。

口座の買取を持ち掛ける

口座が急に使えなくなる

多くの業者が口座の買取も行っています。

返済が苦しいというときなどに相談をすると,しばしば銀行口座を送るように命じられ,今回の支払いはあなたの口座を送ってもらうことで免除するという話になります。

また,口座買取のみの担当者がいるという場合もよくあり,しきりに通帳やキャッシュカードを送らせるよう話を持ち掛けてきます。

借りたくない借りれない人の為に借りる以外にお金を工面する方法をご紹介」などの記載がHPにあったりしますが,これは口座の売買を持ち掛けてくることがほとんどです。

上記の現金を郵送させる一部の業者以外は,返済は基本的に銀行口座への振り込みを指定されます。

闇金に利用される口座は他人から不正に入手したいわゆるトバシ口座ですが,こういった口座の取引をみると明らかに不審なお金の動きをしていることが多いため,一定期間で凍結されてしまうことが多いです。

口座の調達はどうしてもコストがかかってしまうため,他のところから買い取ってくるよりも自前で準備する方が安く済むのでしょうし,利息1回分払えない代わりに口座を作ってカードを送れと指示すると,うまくいけば数千円で口座が一つ手に入ることもあるわけですから,ソフト闇金も口座の買取を積極的に行っている業者が多いです。

ちなみに,先に述べたとおり闇金の使う口座の取引履歴は怪しい入出金がみられ,金融機関等から監視されることもよくあるため,返済の際の振込依頼人名義を会社名っぽくさせるなどの対策をしている業者も比較的多いです。

銀行口座のキャッシュカードや通帳を送らされたことで,被害者本人が逮捕されてしまうケースが多いので,このような話には絶対に耳を貸してはいけません。

下の画像は実際にお客さんに送っている,口座買取案内のLINEです。取引していると度々このようなメッセージを送ってきます。
メビウスの口座買取案内
最高値で10万円で買い取るという記載がありますが,これによって処罰されるリスクや今後二度と銀行口座が持てなくなるという不利益を考えるとまったく割に合いません。

⇒「闇金に対する口座売買・譲渡は何罪にあたる?逮捕リスクはどれくらいか」の記事もご覧ください。

これらの手口はほんの一部なので,その他業者によってさまざまな特徴の手口がみられます。

ソフト闇金という名前の通り,柔らかい対応で親切に相談に乗ってくれるところもそれなりに多く,一般的な闇金のダークなイメージとは全く違ってとても気楽にやりとりを行うことができますが,中にはまったくもってソフトとは言えない業者も多数含まれているのです。

というよりも,ソフト闇金を自称する業者はどこも犯罪者たる怖さを持っています

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LINEを使うソフト闇金が急増

090金融からの電話

ここ1〜2年ほどでLINEを使う闇金は増加の一途を辿っています。

ソフト闇金の中でも一部の系列を除いてほぼ全面的に導入していて,電話番号やメールアドレスは一切なく連絡手段がLINEだけしかない業者も多くなってきています。

ソフト闇金の中ではLINEが主流

2015年頃まではほぼ全てのソフト闇金が携帯電話かメールのみでしたが,2016年以降増え始め,グリーンローンやアイク,リブート,モバイルクレジットなどの比較的息の長いソフト闇金の間でもLINEでのやりとりが可能となりました。

また,ワンダーやゼウスなどの現金を郵送させる手口のソフト闇金もLINEがメインになっています。
これらも以前は携帯電話や転送固定電話,国際電話の番号を持っていたところがありますが,最近では電話番号を一切晒さずに活動しています。

一部の系列ではLINEを使わず,一般的なヤミ金と同様携帯電話や固定電話のみのところがありますが,ほぼ9割以上はLINEでのやりとりを選択することができ,HPにもその旨記載されています。

HPから申し込んだらLINEにて担当者からメッセージが届き,取引中も全てLINEでやりとりします。

無料通話で直接喋らなければいけない場合もありますが,取引中は電話とは違い気楽にやりとりできるため,LINE業者に手を出すことのハードルはとても低くなっています。

特に20歳代の若年層に闇金の利用を促す大きな要因といえるかもしれません。

このように手軽になった反面,新たな傾向としてLINEは携帯電話番号のみの場合よりも画像のやりとりがしやすいためか,お金を貸す条件として恥ずかしい写真を送らせるところが多くなっていることには注意が必要です。

LINEを使うソフト闇金が増えた理由は?

ソフト闇金の最新手口―LINEを利用した取立て方法とは?

コストの削減

これはソフト闇金に限らずですが,LINEのメリットは,なんといっても携帯電話の調達コストが下げられる点でしょう。

闇金の使う携帯電話番号は止められる確率が高いため,一つ使えなくなると次の番号を調達しなければなりません。

闇金業者も携帯電話の販売業者(もちろんこれも違法業者)から買っているため,やはり調達コストがかかります。

LINEも不正アカウントは削除される可能性はありますが,電話番号さえあれば新規アカウントに乗り換えることもタダでできます。

摘発や逮捕リスクの回避

LINEアカウントを作るに当たっては,一般の利用者同様闇金も携帯電話番号での登録を行っていて,それも大概は不正に入手した他人名義のトバシ携帯の番号です。

ネット上で見かける闇金の携帯電話番号でLINE電話番号検索をすると,その闇金のLINEアカウントも見つかるということもよくあります。

闇金の持っているLINEアカウントも当然それぞれ携帯電話の番号が割り当てられているはずですので,それを潰すには電話回線を止めたいわけですが,先に述べたとおり電話番号を明らかにしないLINE闇金に関してはどの回線を利用しているのか把握することが困難です。

登録された電話番号を把握するためにはLINE側の協力も必要となってくるでしょうから,その電話回線自体を止めるためには警察と通信事業者とで完結する携帯電話番号の場合以上に手間も時間もかかります。

したがって,闇金側では一つ携帯電話番号を調達すれば比較的長持ちするものと考えられます。

これまでのような03発信の転送固定電話や携帯電話に関しては,不完全ながら不正利用を防止するための法規制がありますが,LINEなどSNSについては法整備がまだ追いついていません。

転送電話や携帯電話よりも足がつきづらいので,特にHPまで公開して堂々と違法な営業をするソフト闇金にとってLINEの利用は好都合である面がとても多いです。

また,最近ではトークの取消し機能も追加されたことから,業者側から送ったメッセージを数時間の間に消去するところもあり,警察などに相談してもなかなか証拠画像などが収集されないよう対策している業者も出てきています。

― 18/12/20追記 ―

最近ではソフト闇金の摘発がいくつか報じられるようになり,中にはLINE完結の業者もありました。

いくら狡猾に取り締まりへの対策をとっているにせよ,ソフト闇金も出過ぎたことをすれば捜査機関の追手がかかるということが分かった以上,彼らはより巧妙に尻尾を掴ませないような対策を次々生み出すかもしれません。

警察や弁護士,司法書士に相談する際は,SNSでのやりとりのスクリーンショットや振込明細など,なるべく証拠となるものを揃えておくことで有利に和解交渉が進められることが多いです。

若年層の利用者獲得

ソフト闇金もやはり若年層の顧客獲得にも力を入れているようで,LINEのみでなくTwitterやInstagramで広く集客している業者が多くなっています(Instagramには優良ソフト闇金を紹介するアカウントもあります)。

古典的な高利貸しのダークなイメージとは違ってLINEはとても気楽で身近な印象を与えますし,ソフトなイメージのHPやSNSとも相まって利用するハードルは随分低くなっています。

若年の方でも気楽に闇金を利用できる環境なので,一昔前に比べて20代の利用者が増えやすい状況です。

実際に当事務所にも数年前に比べて若年の方からのご相談は明らかに増加していて,やはりそのうち多くの方がLINEを用いるソフト闇金との取引をされています。

融資内容の相談や入金の確認までLINEで完結する手軽さもあり,若者の取り込みにはピッタリといえるでしょう。

危険性は従来の闇金と同じ

近年増えてきたLINE闇金ですが,従来の携帯電話や転送固定電話を使う闇金と比較してその危険性はどうなったのでしょうか。

LINEのように,電話番号をさらさず,警察等の捜査機関の手も及びにくい連絡手段を選択している以上,業者側の動きはより慎重になったかのようにも見えますが,実際どうなのでしょうか。

結論として,これまでの090金融などと危険性はまったく変わらず,やはりこれまでどおりの過酷な取立てを行っているのが現状です。

番号非通知でイタズラ電話をかける,FAXを流す,電報を送る,出前を送りつけたり消防車を呼んだりするなどはLINE闇金でも普通に行います

要するに,単に連絡手段がLINEに変わっただけで,もともと悪質性の強かった業者がLINE導入によりスタンスを変えて丸くなったということではないのです。

そして,後に説明するとおりSNSならではの嫌がらせが増加していますので,危険性はむしろ大きくなったと考えるべきです。

優良とはいえない超高金利

ソフト闇金HP掲載の利息表

ソフト闇金というと融資内容の面からも他の同業者と比べて優良であり,金利も安いかのようなイメージを持ってしまいます。

実際に金利を計算すると,ソフト闇金は他と比べて金利の面でもソフトなのでしょうか?

「週2割・10日で3割」は本当か?

とあるソフト闇金のホームページの「利息」ページを開くと,「1週間2割,10日3割,手数料3000円」と書かれてあります。

その下の表を見ると,融資額10000円・利息2000円・手数料3000円となっています。

これによると,1万円の融資枠を申し込んだ場合,実際に受け取れる金額は10000-2000-3000=5000円なのに対し,すぐに完済したい場合1週間後に1万円の支払いを要求されるのです。

つまり,1週間で倍返しということになります。

「2割」というのは,完済すべき金額。。。。。。。の2割であって,一般的な利息計算のように実際に受け取った,元本。。(この場合は5000円)に対して2割という意味ではありません。

そして手数料に関して,法律上はこのように天引された分も利息とみなされることになりますので,手数料の3000円も利息として計算されます。

週2割と書かれていても実質は最大で1週間で10割という高金利であり,年利に換算すると約5214%程度です。

一般的な貸金業者は年20%が上限であり,そうでない場合でも年109.5%(1日では0.3%)を超える割合で融資すると犯罪となり,刑罰の対象となりますから,この金利がどれほど高率であるかは想像を絶するものがあります。

まあ,実際に1週間で元金の2割であっても年利1042%程度なので,それでも元々違法金利ではありますが。

また,小分けに融資して口数を増やし,それに対して一々手数料を取る(例えば,3万円の借入れをするのに1万円を3口貸付けということにし,その3口に対してそれぞれ3000円ずつ計9000円も手数料を取る)業者や,返済が遅れた場合は延滞料として1日数千円を加算する業者も多いです。

ソフト闇金の金利は,ほとんどの業者が以上のような計算の仕方で,概ね完済額の2~3割というところが多いのが現状なので,金利の面で見るととてもソフトではないことは明らかです

表示されている内容は確かにウソではないかもしれませんが,金利が安いと事実誤認させるような悪質な記載の仕方なので注意しましょう。

トイチのはずが週倍以上のところも

一部悪質性の強い自称ソフト闇金業者は,ホームページの記載はトイチ(10日で1割)となっているにもかかわらず,実際は1週間で10割以上の取引をさせることがあります(トイチの利息は最近の闇金業者の中ではかなり安い方で,多くの業者が10日で5~6割以上の利息を取ります)。

これは,先ほどのように完済金額の2割などという事実誤認させるような内容とは違い,明確にウソの内容を書いているということです。

他のソフト闇金と比べても金利が低いということで貸付けの誘い込みをしておきながら,借りる段階になると「実績がまだないからまずは7日周期から取引を始める」と指示され,1週間で10割以上の超高金利での融資をさせるのです。

このようなタイプの業者は,積極的にウソの内容を掲載して幅広く顧客を獲得しておきながら,脅迫的な追い込みをかけて無理矢理お金を毟り取っていく悪質な手口を使うので,特に要注意です(例えば,ソフト闇金アバロンやゼスペック,エンライフ,アイフなどがこういった手口をよく用いる業者です)。

借りなくてもキャンセル料を請求される

まだ一度もお金のやり取りがないという方も取立てのターゲットになってしまうことがあります。

申込ホームから連絡先などを送信した後やっぱり借入れは断ろうと思っても,「すでに取引が始まっているので,いま融資を断るならキャンセル料が発生する」などと言われて数万円のお金を請求されるキャンセル料請求の被害です。

これは何の借入れもしていないにもかかわらず,理不尽な金銭の要求をしてくる恐喝的な行為であり,闇金が用いる手口の中でも悪質性が強い手口といえます。

ソフト闇金を称するところにも一部このようなことを行う業者が存在し,何の元手もなく単にお金を払わせるだけの卑劣なやり方です。
払わせる際はとにかく強引に毟り取っていくスタンスなので,タチの悪い嫌がらせや職場などへの激しい追い込み,関係者への執拗な取立てなど,とにかく強引に払わせてきますので,相当に酷い取立て被害を受ける危険性が高いです。

この手口を用いているのは19年6月時点で存在する業者の中ではソフト闇金ターボやインターなどが用いているようです。

いずれもHP系のソフト闇金での中では特に悪質性の強い業者であり,これらの系統のソフト闇金は,借入れ前に少し話を聞くというのだけでも危険です。

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ソフト闇金の取立て手口

闇金を恐れている人のイメージ

ソフト闇金は,従来の闇金のような暴力的で激しい取立ては行わないということを売りにしています。

文字通りのソフトで安心でありという印象を与え,闇金=怖いというネガティブなイメージを取り除くことで,主婦や若年の顧客もたくさん取り込んでいるのが現状です。

融資勧誘時は非常に物腰の柔らかい親切な対応のところが多く,借金の件以外でもプライベートな相談に乗ってくれる者もいて,取引開始当初は本当に安心なのだと思ってしまいがちです。

しかし以下に示すとおり,いざとなった時は態度が豹変しまさに違法金融らしい悪質な手口で取立てを行う業者が大半であるというのが現実です。

過酷な取立ての嵐が来ることもしばしば

ソフト闇金には支払日を延ばしてくれるような融通の利く業者も確かに一部ありますが,返済のための前日連絡で明日支払うと約束したにもかかわらず当日入金がない場合などは何十回も取立ての電話をかける業者が多いです。

実際,返済日が過ぎるとただちに職場へ取立ての電話をかけてくるソフト闇金が多く,せっかちな業者になると前日連絡がないというだけですぐ連絡してくるところもあります。

ここで実際にとあるソフト闇金から送られてきた催促メールをそのまま掲載します。内容も脅迫的であり,とてもソフトとは言えません。

お前のこと全部調べ上げたわ
連絡なかったら勤め先,身内親族周り全部に連絡入れてお前ん家回収いくから
10倍~20倍の金額取り立てるから頑張って用意しとけよ
居留守なんぞ使ったら,お前の情報と顔写真入り特製ビラを近所親族勤め先周り全部にバラ撒いとくから
お前の口座は凍結させるから
お前が逃げたら,お前の身内親族全部追い込みかけるから
徹底的に追い込んでやるから
ただで済むと思うなよ
腹くくっとけ

上記メールのソフト闇金は,特段悪質度の強い部類に入る業者というわけではなく,実際に当事務所が介入すると即日取立てが止まったという事例でした

しかし,実際に勤め先や身内親族の連絡先は相手に教えてしまっていることや,顔写真もLINEで送っている,口座も相手に知られていてまだ生活に利用しているなど様々な思い当たる点があることから不安に感じてしまう被害者の方が多いのではないでしょうか。

また,実際に勤務先に電話をかけてくるところはとても多く,電話口に出た受付の方や同僚・上司の方に対して「○○に金を貸してる闇金だ」などと荒っぽく言ってくるなどという嫌がらせは,大半のソフト闇金が普通に行っていることです。

そして,一部悪質業者になると,まだ返済日になっていなくて遅れている状況でないにも関わらず,事前連絡が遅くなったからといって自宅や職場に「連絡をよこせ」という内容の電報を送り付けることがあります。

看板には大きな偽りがあり,少しでも不都合なことが起こった際や取立ての際の言葉遣いはとうていソフトなどと言えるものではありません。

そして,デリバリーを送りつけたり消防車を呼び付けたりするなどの悪質性の高い嫌がらせを行う業者もありますから,もうこうなるとソフトでもなんでもなく,一般的な闇金の中でも特に悪質度の強い部類の業者に豹変してしまいます。

大半の業者がここまではやらないにせよ,ソフト闇金といっても組織的な犯罪者集団であることに変わりはないため,いざとなると回収のためにはどういう手段に出るかが予測できません。

感情的になった場合や回収が容易な方の場合には強硬に取立てを行い,検挙のリスクや手間などのコストを度外視してでも取立てを行うような業者も少なくないですし,足のつかないやり方で取立て行為を行うことには長けている連中なので,安易な気持ちで取引を始めてしまうのはたいへん危険です。

実際にソフト闇金からこのような被害を受けたという例は後を絶たないですから,ソフト闇金の取立てを甘く見るのは禁物です(ましてやソフト闇金だから借りた金は踏み倒そうなどと考えて借入れを申し込むなど論外です)。

完全に無視しておくだけで大丈夫?

ソフト闇金はLINEをブロックして無視をしておけば大丈夫,という意見も一部あるようですが,完全に無視をしているとどのようなことが起こるのでしょうか?

この点ソフト闇金も通常の闇金もほとんど同じであり,しつこい取立ての電話や督促メールが始まります。

上にも挙げたとおり,脅迫文言が入ったメールをたくさん送り付けられたり,勤務先に電話して自分が闇金に手を出していることをばらされたりといった被害例は多数報告されています。

そして一部悪質なところには,本人と連絡が一切取れなくなった途端電報を送り付ける,FAXを何十枚も流し続けるといったことをしたり,早々に本人からの取立てを諦めて家族や上司・同僚等第三者にターゲットを移し,それら関係者を徹底的に追い込んで恐喝するという自称ソフト闇金も存在します。

確かに,無視をしておいたら取立てが来なくなっていたという例もないわけではありませんが,その場合業者側の処理としては(「コゲ」などと処理される)中途半端な形で請求を見合わせることになるため,例えば次の給料日やボーナス支給日に取立てが再開したり,悪質な回収業者に債権を回されたりする心配もあります。

ソフト闇金であっても,大半の業者が無視をしておくだけでは請求は終わりません。

警察や弁護士等に相談すると報復される?

ある系列のソフト闇金は,弁護士・司法書士・警察等第三者に相談すると即刻取立てを行うなどという文言を取引開始時に送っておき,専門家を入れないように釘を刺すメッセージを送ってくることがあります。

■ 実際に送られてきた注意書きメッセージ ■

注意事項ですが,第三者の介入などありますと,関係各所及び調査済みの方々全てに事情を説明した上で返済協力要請を即日致しますのでご注意下さい。

免許証と本人照合用で頂いた写真と,家族の写真も,返済を促す文言を入れて,ご自宅付近や職場近辺,ご家族の勤務先周辺,お子さん学校周辺等の電柱などに近隣在住の当社債務者がバイトがてら貼りに行きますので,絶対に不義理の無いように約束を厳守して下さい。

Facebook友人の方々にも同様の写真付きメール行きますので。友人アドレスはコピー済みです。

注意事項納得されましたら送金手続き入りますのでお返事下さい。
宜しいですか?

当事務者が確認している限り,ある系列ではほぼ同じ内容のメッセージがこれから取引を始める方全員に送られてきているようです。

このような内容を全員に送って警察や弁護士・司法書士へ相談させないような手口を使っているのです。

実際に寄せられたご相談の中でも,このメッセージが怖くてなかなか相談に踏み切れなかったという方がかなりいらっしゃいますので,実現実的にある程度効果がある方法だといえるかもしれません。

さて,この場合本当に業者からの報復はあるのでしょうか?

ブログ記事「弁護士等へ相談するなというソフト闇金の脅し〜報復はあるのか〜」のページでもご紹介しているとおり,このメッセージは逆に言うと,専門家が入るともう手を引かざるを得ないと認識している,と考えましょう。

なお,実際にこのメッセージを送ってきた業者について,当事務所ではそのほとんどが何の取立てや報復の嫌がらせなく即日解決しています

躊躇している間に時間を稼ぎ,その間はできる限り利息を払わせ続けるというものであり,本来は支払わなくて済む利息を払い続けていたということを考えると,もう少し早くご相談いただければと悔しい気持ちにはなりましたが,それでも勇気を振り絞ってご相談いただけたことは本当に良かったと思います。

ご不安を抱かれている方でも,当事務所では和解交渉前にご相談の事実が闇金業者にバレてしまうことはありません。
ですので,まずは相談だけしてみたいとお考えの方も安心してご相談いただけます。

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LINE闇金の使う最新の取立て手口

事態が悪化していくイメージ

SNSタイムラインに書き込まれる

ここ最近の手口として,LINEで脅しのメッセージを投稿するなど,SNSを利用する闇金ならではの嫌がらせを行う業者が増えてきていることには注意が必要です。

■ 実際にSNSに投稿された例 ■

返済日当日にまずはメールで,「14時までに連絡がなければタイムラインに投稿する。あなたには削除のできない場所への投稿。あとはうわさが勝手に広がってくれるでしょう」などというような脅しのメッセージを送ったのち,実際にタイムラインへ嫌がらせのメッセージを書き込みます
タイムラインに書き込まれた脅迫メッセージ

「たった2~3万円のはした金を自分が得るために,家族,友人の個人情報を売ったのと変わりありません。

自分勝手に切り捨てたのと同義です。タイムラインにいらっしゃる方も居ますね。」

などという脅し文句が実際に書き込まれています。

裸の画像を拡散されることも

また「返済しなければ裸の画像をばら撒く」等とても陰湿な脅しを口にして,心理的に追い込んでゆく者も非常に多くなってきています。

LINEでは画像の送信も容易であるため,ソフト闇金でも一部では貸付けの条件として裸の写真を送らせるところや,「金は必ず返します」などと自筆で書かれた念書を持つ写真を送らせるなどの,とても卑劣な要求をしてくるところも増えているのが現状です。

そして実際に,あらかじめ緊急連絡先として遅らせたLINEの友だちに次々と恥ずかしい写真を送り付けるという嫌がらせも増加の傾向にあり,ソフト闇金を名乗る業者の中でも少なからずこのような嫌がらせをするところが出てきています。

これまでにはなかった嫌がらせの方法を用いることも多いので,従来の闇金と同様に危険性は高いと言わざるを得ません。

TwitterやFacebook,Instagramなど,他のSNSサービスとの連動もあり,ウェブ上で画像などを拡散されるという危険性については充分に認識しておく必要があります。

ネット上では優良という口コミも多いが・・・

web上で検索すると,ソフト闇金に関する口コミは多数みられますが,中には「優良ソフト闇金」などとして紹介されているような業者が多数あります。

そのようなサイトの口コミを読んでいると,「やっぱりソフト闇金というだけあって,これまでイメージていた闇金と比べて気楽に借りられそうだ」とついつい思ってしまう方も多いかと思います。

最近では,TwitterやInstagramでも,優良ソフト闇金をランキングにして紹介するアカウントも開設されていて,利用者目線でその業者の長所などがコメントされています。

これらの口コミやランキングのコメントはどれほど信頼できるものなのでしょうか?そもそも誰が運営し,口コミを投稿しているのでしょうか?

ソフト闇金の口コミは自作自演が多い

結論として,このようなソフト闇金側に都合の良い口コミはほとんどが自作自演だと考えるのが自然です。

そのような口コミは,閲覧者を安心させて自社に申し込みさせるため,書かれているソフト闇金自身が自作自演でデタラメの内容を書き込んでいる可能性が高いのです。

■ 紹介サイトも闇金同様あやしい ■

たとえば,当事務所の過去のブログ記事『闇金紹介サイト「ソフト闇金でもいいからお金を借りたい。」に注意』でも取り上げたサイトでは,ランキングの形式で9社ほど紹介されていますが,これらの業者はすべて同じ系列と思われるところばかりですし,サーバーが海外に置かれていたりと,その実態を考えればとても信頼できるものとは言えないでしょう。

ソフト闇金の最新手口―LINEを利用した取立て方法とは?

実際に被害が多数出ているソフト闇金について「丁寧な対応の業者です」とか「非常に誠実な対応で良かったです。本当に助かりました」等と書かれている口コミサイトがいくつも見受けられますが,悪質な業者ほどそういった白々しい自作自演をやっていることが多いので特に注意が必要です。

そして,業者によっては他のソフト闇金の悪評を流して自分のところに申込みをさせるというグループもあるものと思われます。

実際に借りたことがあるという方や,被害実例をよく伺っている我々専門家が見ている限りでも「ここの業者はここまでのことはやらないよね…」というような他社に対する極端な悪評や注意喚起が書かれているものも実際あり,それでも結局は同じような形態で営業している自社に誘い込むような流れになっているのです。

ソフト闇金はそれぞれつながりのある所が多いため,あまり同業者間での潰し合いは少ないようですが,なかにはつながりが強くないグループも混じっていると考えられるため,少ないながらもこのような顧客獲得競争をしている場合もあります。

結局は同じ穴の貉なので,いずれにせよ注意しておきたいところです。

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業者の逮捕や摘発について

HP系ソフト闇金は自ら違法業者であることを明示している以上,摘発のリスクは常に意識しているはずであり,実際に対面で取引をしたり店舗を構えたり(一昔前は店舗型の闇金もいました)といったことはまず行いません。

一般的に非対面型の090金融が摘発されるケースは,現在活動している業者数に比べればまだかなり少ないものと言えます。

携帯電話などから場所を追うことは可能でしょうが,闇金事犯の1人あたりの被害額は数千~数万円と少額である場合が多いので,警察などの捜査機関に本格的に動いてもらうのはなかなか難しいでしょう。

さらにソフト闇金は定期的に活動場所を移したり,最近ではLINEの利用によってより足取りが掴みづらくなっていること,HPはすべて海外サーバーを経由させ追えないようになっていることなど,警察に踏み込まれないための措置はかなり万全にとっています。

したがって,ヤサが割れれば確実に処罰されるのでしょうが,尻尾を掴むことは困難なため,実際にソフト闇金が摘発されるケースは一般的な090金融などと比較しても極めて稀です。

本当に彼らは逮捕を恐れているのか?

このような状況であるため,残念ながら逮捕リスクは低くなってしまっているのが現状です。

よく,ソフト闇金は逮捕リスクを恐れてあまり過激な取立てなどは行わないのだと認識されますが,実際必ずしもそうとは言えません

というのも,前述のとおり返済でのトラブルが起こるとすぐに職場に嫌がらせ電話をかけてくる,脅迫メッセージをSNSで拡散するなどという他の闇金と全く同じような取立ても普通に行いますし,なかには出前を送り付ける,救急車を呼び付ける,電気や水道を止めるなどの,悪質性の非常に強い取立てを行う業者もあります。

これらを見ると,「ソフト闇金は逮捕を恐れているので,警察等に駆け込まれるようなトラブルを避けている⇒職場や家族など第三者にも知られてしまうような取立てはしない⇒闇金とは言っているが安全だ」という認識は必ずしも正しくありません。

むしろ彼らは,警察や弁護士等の介入により預金口座の凍結や携帯電話の利用停止等のコストを極力減らすためにトラブルを避けているという側面が強いです。

この点は従来の090金融などと何ら変わりはありません。

したがって,従来の闇金と同様,ソフト闇金の中にも,コストやトラブルを恐れず悪質な取立てを強行する業者も混じっているのです。

HP系ソフト闇金のすべてが逮捕を恐れて悪質なことはやってこないのだとみるのは間違いです。

近年は摘発される例も

しかし,HPを使って活発に集客を行っている以上,もし全国各地で被害者が多発しているという状況になると,警察などもそれを無視しておくわけにはいかないでしょう。

2018年後半に入って,アバロン・ゼスペックの経営陣が逮捕され,ワンダー・ラッシュの受け子が書類送検されるなど,ソフト闇金摘発のニュースが報じられるようになりました。また,2020年9月にはメビウスがサイバー捜査により摘発されました。

これらのグループはHP検索でも上位に表示されてかなり活発に集客していたことに加え,実際にソフトなどとは到底言えないような過酷な取立てや,詐欺まがいの利息回収をしばしば行っていましたので,やはり全国的に多くの顧客とのトラブルを起こしていたものと思われます。

特にワンダーやラッシュは,手軽にLINEで完結という最新手口の業者でしたが,使用するツールが電話からSNSに変わったというだけで,LINEのソフト闇金の実態も従来のそれと何ら変わっていないということなのでしょう。

現在も活動しているところの中にも,このアバロンやワンダーと関連があるであろう業者や,従来の悪質短期業者がHPを構えてソフト闇金に鞍替えする例も多々みられますので,いまだ要注意です。

どんなに入口の対応は丁寧でも,すべてが卑劣な犯罪者によって運営されている以上必ず危険が潜んでいますので,被害を受けたら必ず警察・弁護士・司法書士等の専門家へ相談してみて下さい。

専門機関が間に入り,彼らの犯罪行為が表沙汰になる機会が多ければ多いほど検挙・逮捕の確率も上がります

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ソフト闇金も悪質な犯罪組織

闇金業者のイメージ画像

プロの犯罪組織であることは肝に銘じておこう

ソフト闇金と聞くと,対応が丁寧で軟らかく,支払いが苦しくなっても相談に乗ってくれるというイメージを持つと思いますし,実際融通を利かせてくれる業者もありますが,彼らも犯罪者集団であることは確かなのであまり気楽に考えていると痛い目に遭ってしまうことになります。

それぞれ小規模ながら,全国各地から勧誘ウェブサイトで積極的に集客を行っているため,1つのグループで複数人が分担して活動しているものと思われます。

同じグループの他の業者が事実上取立てを一手に任されている場合もあり,その場合にはすでに取立てが来なくなったところの分まで取立てられることになってしまいますので,業者と自分で話し合い,和解に応じてもらったからと言ってまったく安心できる状況ではありません。

■ 素人が太刀打ちできる相手ではない ■

ソフト闇金はプロの犯罪者集団であり,振り込め詐欺等特殊詐欺も行っていた者も相当数混ざっていると思われます。

会話をする際の話術も非常に巧みなところが多いため,知らず知らずの間に相手に乗せられてしまっていることも多いです。

また,もともと正規のサラ金などに在籍していた者もソフト闇金の運営に参加している可能性があり,貸金業務に関する法的知識や,警察や弁護士・司法書士等が闇金に対して法的にどこまでの手続きをとることができるのかというところにも精通している者もいるため,生半可な知識だと法的な主張により相手を言い伏せることは難しいでしょう。

支払いの催促を完全に無視していたとしても,警察や専門家などの歯止めがかからない状況ではまさにやりたい放題に嫌がらせをやりがちですし,なんとか自分でソフト闇金と和解の交渉を行えるのではないかと安易に考えてしまい,返討ちに遭ってしまったというご相談の声も実際多数聞かれます。

ソフト闇金と称する業者であっても実態は悪質な犯罪組織の一つであり,一度関わりを持ってしまうと予期せぬトラブルに発展してしまう場合が非常に多いです。

絶対に借入れをしてはいけませんし,もしすでに取引ををしてしまっている場合は必ず司法書士や弁護士といった闇金問題を扱う専門家への相談を検討してください。

司法書士法人しもひがし法務事務所では,ソフト闇金に関する相談及び対応を積極的に引き受けており,依頼を受けたほとんどの事件は即日平和的に解決できております。

最近は,ソフト闇金から「返済しないなら自宅に取立業者を回す」「自宅近所にビラを撒く」などと脅されたというご相談もよく聞かれますし,第三者が介入した場合は酷い報復をするなどと脅される例も多数報告されています。

弁護士・司法書士への相談により思った以上にあっさりと解決したという事例が大半にのぼるのが現状で,このように執拗に脅されている場合でも司法書士の介入により平和的解決が可能となりますから,深刻な事態に至る前にぜひ当事務所までご相談ください。

また,すでに取引しているがまだ専門家への依頼は悩んでいるという段階の方でも,ぜひ一度当事務所の無料電話相談(0120-830-742)またはお問い合わせフォームからの無料相談(こちら)を利用してみてください。

  

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