司法書士の下東です。
今回は押し貸し被害について書きたいと思います。
闇金が勝手にお金を振り込んできて高い利息を請求する手口のこと
押し貸しをするようなヤミ金は例外なく悪質業者です。
1万円以下の少額の貸付けを元に週1万円~2万円の利息を取り続け,取引を止めたくても止めさせません。
相手がつぶれるまで搾り取り続けることが多く,一旦取引を始めてしまうと解決が難しいのが押し貸し型の闇金の特徴です。
ではこのような闇金と関わってしまった場合どのように対処したらいいのでしょうか。
取引開始前に押し貸し闇金を見極める
まずは押し貸し闇金だということを取引開始前に見極めることが一番重要です。
押し貸し闇金は融資申込み時の早い段階で振込先の口座情報を聞いてきます。これには「今すぐには口座番号が分からないのであとでお伝えします」と言ってみてください。これに対し,「口座が分からなければ審査が出来ない」と言われた場合は押し貸しの可能性が高いですから即刻話を打ち切りましょう。
また,申込みをキャンセルしたいと言うと急に口調を荒げて「キャンセル料を払え」などと言い出すのも押し貸し業者の特徴です。このような場合話し合いなどしても無駄ですから,即刻電話を切って以後は連絡を取らないようにしてください。
押し貸しは取れそうな人からがっぽり取ろうという手口ですから,この対応で連絡が来なくなることが多いです。
既に勤務先を教えてしまっている場合は
既に会社の連絡先を教えてしまっている場合は会社に電話されてしまうことがあります。
このような場合でも,押し貸し業者の言いなりになって取引をはじめるのはNGです。長期の取引を強いられ,大金を支払う羽目になるからです。会社に電話が入ったとしても,押し貸し業者とは一切話し合いをしないでください。
まだお金を受け取っていないのであれば通常1日で連絡が来なくなります。
既に押し貸しされてしまったら
既に振り込みがなされてしまったらもう取引を始めたも同然の状態となってしまいます。
このような場合,相手の言いなりに高い金利を支払うのは得策ではありません。押し貸し業者は,返済をさせた後も言い掛かりをつけて取引を終わらせなかったり追加で押し貸ししてきたりすることがほとんどだからです。
既に押し貸しされてしまった場合には,速やかに司法書士や弁護士などの専門家に相談することを強くお勧めします。
また,専門家に依頼するしないにかかわらず,押し貸し業者に教えた口座はすぐに解約してください。口座の解約をしないと取引中の業者や別業者から更に押し貸しされる可能性があるからです。