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他の司法書士・弁護士事務所で自己破産手続中の闇金相談について|闇金情報ブログ
投稿日:2026.04.28
最新更新日:2026.04.28
司法書士
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他の司法書士・弁護士事務所で自己破産手続中の闇金相談について
目次
当事務所は闇金事件を専門に扱っていますので、数多くの闇金や先払い買取現金化業者に関するご相談が寄せられます。
そうしたご相談については内容等を詳細に聴取したうえで積極的に受任するようにしていますが、ご相談者様のご事情によっては受任をお断りすることもあります。
その代表的なケースが、当事務所にご相談される時点で、他の司法書士や弁護士に自己破産の手続を依頼されている場合です。
他の司法書士や弁護士事務所で自己破産の手続中にもかかわらず当事務所で闇金事件(先払い買取も含みます)だけを処理してしまうと自己破産の手続に問題が生じてしまう可能性があるため、当事務所で闇金事件だけを受任することは基本的にできません。
では、司法書士や弁護士に自己破産の手続きを依頼している最中に、その自己破産手続と離れて別の司法書士や弁護士に闇金事件だけを依頼してしまうと具体的にどのような問題が生じるのでしょうか。
ここでは、自己破産の手続中に別の司法書士や弁護士に闇金事件を依頼したことで生じる問題について簡単に確認してみることにいたしましょう。
【1】破産手続とは別の司法書士や弁護士に闇金(先払い買取現金化も含む)事件を依頼すると生じる問題とは
この点、まず自己破産の手続きを司法書士や弁護士に依頼している人が、別の司法書士や弁護士に闇金(先払い買取現金化も含みます)の処理だけを別途依頼した場合に生じる問題について考えますが、具体的には次のようなものが考えられます。
(1)免責不許可事由の隠蔽に繋がる問題
自己破産の申立てを行って免責が下りれば借金の返済義務が免除されますが、一定の事由がある場合、裁判所から免責が受けられません。
これを免責不許可事由と言いますが、その一つに「破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担」することが挙げられています(破産法第252条1項2号)。
その代表的な行為が闇金からの借入です。
闇金の利息は利息制限法や貸金業法、出資法の上限を著しく超えますから、闇金からの借入は「著しく不利益な条件で債務を負担」する行為と言えます。
また、消費者金融やクレジット会社などへの返済が事実上困難になっている場合には「支払不能」になっていると言えますが、支払不能の状態は破産手続開始の原因があることになりますので(破産法第15条)、それ以降に闇金からお金を受け取る場合、「破産手続の開始を遅延させる目的」での借入とも判断できます。
そうであれば、闇金を利用すること自体が「破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担」する行為と言えます。
そのため、闇金からの借入は、免責不許可事由の一つにあたると言えるのです。
もちろん、免責不許可事由があったとしても、自己破産の手続では裁判官の判断で免責を許可する「裁量免責」がありますから、闇金と取引があったとしても申立書に記載して事情を説明すれば特段の事情がないかぎり免責は下りるのが通常です。
しかし、自己破産の手続を受任した司法書士や弁護士にその事実を申告しないまま別の司法書士や弁護士に闇金処理だけを依頼してしまうとそうはいきません。
自己破産手続の依頼を受けた司法書士や弁護士は、その闇金と取引があることを知らないまま申立てをしてしまうからです。
自己破産の依頼を受けた司法書士や弁護士が別の司法書士や弁護士に闇金処理が依頼されていることを知らないまま申立書を作成してしまえば、結果として闇金と取引がある事実を隠したまま裁判所に申立てをしてしまうことになりますが、それでは裁判所への説明を拒み、あるいは虚偽の説明をしたと受け取られて免責が認められなくなってしまいます(破産法第252条1項8号)。
こうした事情があることから、自己破産の申立てを司法書士や弁護士に依頼している場合、まったく別の司法書士や弁護士に闇金事件だけを依頼することは問題が生じると言えるのです。
(2)破産に至った事情の説明義務に違反する問題
申立人が何処からどのような事情でお金を受け取ったのか(借りたのか)、また何処にどのようにしてお金を支払ったのか(返済したのか)は破産に至った事情に直接的に関係します。
そのため、自己破産の申立書は陳述書(報告書)に「破産申立に至った事情」の欄を設けてそこに過去の取引や経緯をある程度詳細に記載させ、裁判所に説明することを求めているのです。
この点、闇金は法外な利息を請求しますから、闇金と取り引きがある場合には陳述書の「破産申立に至った事情」にその経緯をある程度記載しなければなりません。闇金と取引がある事実は破産に至った事情に直接的に関係するからです。
しかし、闇金の処理だけを別の司法書士や弁護士に依頼してしまうと自己破産の依頼を受けた司法書士や弁護士は闇金との取引があることを知らないまま申立書を作成してしまいますので、この点でも前述したように裁判所への説明を拒み、あるいは虚偽の説明をしたと受け取られて免責が認められなくなってしまうかもしれません。また、説明義務違反と判断されれば、依頼している司法書士や弁護士との信頼関係が破綻し、辞任される可能性もあります。
こうしたことからも、自己破産の申立てを司法書士や弁護士に依頼している場合、まったく別の司法書士や弁護士が闇金事件だけを処理することは、問題が生じると言えるのです。
(3)債権者一覧表の記載不備にあたる問題
自己破産を申し立てる際は裁判所に提出する債権者一覧表に全ての債権者を記載しなければなりません。債権者一覧表に記載漏れがあった場合、その債務は免責の対象にならなくなってしまうからです。
この点、闇金からの借入は法的には債務ではないので闇金は「債権者」ではありませんから、それが返済義務のない闇金であることが明らかである場合には債権者一覧表に記載する必要は基本的にはありません。
しかし、破産に至った事情にも関係することから闇金についても債権者一覧表に記載した方がよい事案もありますし(この場合、闇金に対する債務は法的には存在しないので債権額は「0円」として記載します)、裁判所によっては闇金を債権者一覧表に記載するよう求めるところもあります(たとえば松山地裁など)。
ですが、闇金の処理だけを別の司法書士や弁護士に依頼してしまうと自己破産の申立手続の依頼を受けた司法書士や弁護士は闇金との取引があることを知らないまま債権者一覧表を作成してしまいますので、債権者一覧表に闇金を載せないまま手続きを進めてしまいます。
また、闇金事件だけを依頼した別の司法書士や弁護士に支払う費用を破産債権として申立てる場合には債権者一覧表に記載する必要がありますが、この場合もその費用の存在を知らない自己破産の依頼を受けた司法書士や弁護士は不備のある債権者一覧表を作成してしまいかねません。
さらに言えば、一部の先払い買取現金化業者は裁判手続を用いて債権回収を図るケースがありますので先払い買取現金化業者も一般の債権者と同様に債権者一覧表に記載して免責の対象としておくべきですが、自己破産を依頼した司法書士や弁護士がその取引があることを知らなければ債権者一覧表に記載することができず、免責の対象から漏れてしまいます。
ですがそれでは、仮に免責が下りても先払い買取現金化業者からの将来的な裁判リスクがなくなりませんので、大きな不利益となってしまいかねません。
こうした事情からも、自己破産の申立てを司法書士や弁護士に依頼している場合、まったく別の司法書士や弁護士に闇金事件だけの処理を依頼することは問題が生じるといえるのです。
(4)資産説明書(資産目録)の記載不備にあたる問題
自己破産を申し立てる際は裁判所に資産説明書(資産目録)を提出する必要があります。破産手続は清算手続なので、負担する債務だけでなく保有する資産も全て明らかにする必要があるからです。
ところで、闇金に返済したお金がある場合には、それは返還請求できる権利がありますので破産手続上は「資産」として計上しなければなりません。つまり、闇金に返済した金額を破産申立書の資産説明書(資産目録)に「資産」として記載する必要が生じるわけです。
もちろん、所在の知れない闇金からお金を取り返すことは事実上困難なので、「資産」として計上することには疑義もあります。
しかし、いわゆる先払い買取現金化業者など所在の知れている業者に対しては返還の可能性がありますので、闇金と取引がある場合には破産申立書の資産説明書(資産目録)に過去の闇金(先払い業者も含みます)に対する返済額を記載しておくべきでしょう。
ですが、闇金の処理だけを別の司法書士や弁護士に依頼してしまうと自己破産の申立手続の依頼を受けた司法書士や弁護士は闇金との取引があることを知らないまま資産説明書(資産目録)を作成してしまうので、資産の説明に不備が生じてしまう恐れがあります。
このような事情があることから、自己破産の申立てを司法書士や弁護士に依頼している場合、別の司法書士や弁護士に闇金事件の処理だけを依頼することは問題を生じさせてしまうと言えるのです。
(5)破産手続が生活再建につながらない問題
自己破産の目的は、債務の返済義務の免除を受けることで生活を再建する点にあります。
しかし、仮に破産手続で免責を受けても、闇金と取引を続ければ闇金への返済で家計が立ち行かなくなってしまうため生活再建にはつながりません。
もちろん、自己破産の手続を依頼した司法書士や弁護士とは別の司法書士や弁護士に闇金の処理を依頼すれば闇金問題を解決することはできるでしょう。
ですが、その別の司法書士や弁護士に対する費用が新たに発生してしまいます。自己破産を依頼した司法書士や弁護士に闇金についても相談しておけばその費用だけで済んだのに、闇金の処理だけを別の司法書士や弁護士に依頼したことで、その費用を新たに負担することになってしまうわけです。
そうして司法書士や弁護士費用を二重に負担してしまえば、それが家計の負担となって生活再建が困難になる恐れが生じてしまいかねません。
このように、自己破産の手続とは別の司法書士や弁護士に闇金事件だけを依頼した場合には、費用を二重に負担する結果となる点で生活再建の観点からも問題が生じると言えるのです。
【2】自己破産を司法書士や弁護士に相談したら闇金との取引も隠さず話す必要がある
このように、司法書士や弁護士に自己破産の手続を依頼しながら、まったく別の司法書士や弁護士に闇金の処理だけを依頼することは、破産手続において様々な問題を生じさせます。
この点、「自己破産の申立手続を依頼した司法書士(または弁護士)に話しにくいから話さなかった」という理由で闇金の取引だけを隠す人もいるかもしれません。
しかし、そうして闇金との関係を隠したとしても自己破産の場合には裁判所に様々な資料を提出しなければなりませんので、裁判所にはいずれ知られてしまいます。仮に手続の途中で闇金とのやり取りに裁判所が気付くことになれば、それをあえて隠した行為が問題とされる危険性も生じてしまうでしょう。
そのため、自己破産を司法書士や弁護士に依頼した場合には、闇金とのやり取りも含めてすべての事実を包み隠さず話しておく必要があるのです。
【3】司法書士や弁護士に「闇金は受けられない」と言われた場合
なお、司法書士や弁護士の中には、消費者金融やクレジット会社などの正規金融機関の任意整理の依頼は受けても、闇金は受けたがらない人がいるかもしれません。
そうした司法書士や弁護士に自己破産の依頼しても手続的に不都合が生じるだけですから、別の司法書士や弁護士を探した方がよいでしょう。
【4】闇金のトラブルに遭った場合は、自己破産を依頼している司法書士や弁護士に相談しましょう
以上で説明してきたように、自己破産の申立てを依頼した司法書士や弁護士に闇金と取引があることを隠しながら別の司法書士や弁護士に闇金処理を依頼することは様々な問題を生じさせます。
そのため、他の司法書士・弁護士事務所で自己破産手続を進めている方については、当事務所で闇金事件の依頼を受け付けることができないのです。
他の事務所で自己破産手続中に闇金問題(先払い買取現金化も含みます)でお悩みの場合には、早急にその自己破産手続を依頼した司法書士や弁護士に相談することをお勧めいたします。
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