通常,闇金から借入れをしてしまう方は以前に任意整理歴や破産歴があって一般の消費者金融からもう借りられないという状況の方が多いですが,Sさんは,消費者金融からの借入れはあるもののまだ闇金に手を出さざるを得ないような状況ではありませんでした。 ある日急な出費が必要になったことから,Sさんはインターネットを利用して消費者金融を探し,あるサイトの申し込みフォームを使って融資の申し込みをしました。 ところが,そのサイトからは何ら返信がなく借り入れをすることは出来ませんでした。
完済させてもらえない闇金取引|闇金被害の解決事例
CASE
解決事例
投稿日:2014.12.04
闇金被害
090金融
ご依頼者:埼玉県在住30歳Sさん
借入件数8社
完済させてもらえない闇金取引
インターネットで融資の申込をしたら
見知らぬ携帯電話番号からの着信
その数日後,見知らぬ携帯番号からの着信がありました。 出てみると若い男の声で「お金に困っていませんか?融資のご案内でお電話させていただきました」との話。 Sさんは不審に思いましたが,お金に困っていることは事実だったので借り入れすることにしました。 契約金額は2万円,それを7日後に3万円にして返すと完済で,返済日には必ず連絡するよう言われ,振込みでお金を受け取りました。 ただし,手数料名目で3000円差し引かれたので受け取った金額は1万7000円です。
返済を受け付けず,延滞料を取られた
7日後,約束どおり3万円を用意して,当日の振込に間に合うよう午後1時ころに業者に連絡したSさんは信じられないことを言われます。 「完済するなら午前中に連絡してこないと受け付けられない。既に延滞となっているので延滞料がもう2万円かかる」 Sさんは,そんな話は聞いていないと抗議しましたが聞き入れられず,延滞料込の5万円は用意できていなかったため完済できませんでした。結局利息だけなら2万円と言われてそれを支払い,翌週に持ち越すことになってしまいました。 そして翌週,結局5万円は用意出来なかったSさんは,タイミング良く電話をかけてきた業者から3万円を借り,それになんとか用意した2万円を足して5万円を作り,最初の闇金には完済しました。 しかし,これで手持ちはほぼゼロ。 Sさんは更に闇金から借入れをしていくしか生活を維持する術がありませんでした。 次々と借り入れを繰り返し,それが8社になったとき,これは自分で解決はできないと思い相談にいらしたとのことでした。 当事務所で対応した結果,半数の闇金は即日取立てを止め,残りの業者はSさん宛の連絡を続けてきていたものの,2日後には完全にそれもなくなりました。 ご実家の連絡先を教えていたことからご両親に対して危害を加えられることはないかと懸念されておりましたが,そういうこともなく無事解決となりました。
司法書士のコメント
Sさんが被害に遭われたような,言いがかりをつけて完済をさせないような悪質な闇金は昔から多く存在します。 このような業者に関わると,ほとんどの場合短期間で借入件数は5社,10社と膨らんでいきます。
闇金の業者数が多ければ多いほど,返済を止めた時の取立て・嫌がらせも大変なものになりますので,そうならないうちに早めに専門家にご相談ください。