山形警察署により福岡に潜伏する闇金3人が逮捕されたというニュースが報じられました。
法定金利を大幅に上回る金利を要求し,全国の顧客に対して組織的に貸付けを行っていたようです。
以下に記事を引用します。
違法高金利融資疑い 3人逮捕
山形署は21日、法定を超える金利で現金を貸し付けたとして、出資法違反(超高金利)の疑いで、福岡県福岡市博多区東那珂、無職、伊藤正容疑者(45)ら3人を逮捕した。「ヤミ金融をしました」といずれも容疑を認めている。ほかに逮捕されたのは、福岡市早良区有田、無職、宇留島肇(うるしまはじめ)(43)、同市早良区荒江、無職、松島広宣(ひろのり)(37)の2容疑者。
逮捕容疑は、3人は共謀し、平成31年1月16日、埼玉県内の40代男性に1万9580円を貸し付け、法定の約19倍にあたる利息を受け取ったなどとしている。
※産経ニュース(産経新聞社)ウェブサイト(https://www.sankei.com/affairs/news/190221/afr1902210020-n1.html 2019.2.21 12:54配信)より引用
また,下記の記事によると大量の携帯電話端末やキャッシュカードも押収されているようであり,組織的に多くの闇金被害者を生み出していたであろうことが想像できます。
法定金利の18倍超・ヤミ金業者3人逮捕 事務所から大量の携帯電話や顧客リスト 山形
警察は今年1月、山形市に住む40代男性から「インターネットを通じてヤミ金業者から金を借りた」との相談を受けて捜査を進め、振込先の口座などから3人を割り出した。警察は、3人が事務所を構えていた福岡市内のマンションを家宅捜索し、携帯電話40数台のほか、顧客リストやキャッシュカードなどを押収した。余罪や3人の役割、共犯者の有無などについても追及する方針。
※さくらんぼテレビ FNN PRIMEウェブサイト(https://www.fnn.jp/posts/3155SAY 2019.2.21 13:27配信)より抜粋
すごい数の携帯電話が押収されていますが,すべて他人名義で不正に入手したいわゆるトバシ携帯と思われますし,口座も他人名義の口座を不正利用していたものと推測できます。
携帯電話や預金口座の数からみるとやりとりを行っている顧客の数は少人数ではないでしょう。
報道されている被害者の所在地も山形県や埼玉県と広範囲に分散していますし,インターネットで集客を行い,全国各地に被害者が点在しているものと考えられます。
闇金がよくやる手口として,同じ業者が名前や電話番号を変えて別業者を装い同じ客に貸し付けることがあります。
特に,以前完済して取引が終わっている業者が,名前や連絡先を変えて再び融資勧誘を行うこともよくあります。
さらには同一グループ内で連絡先と名前を変え,1人の顧客に対して複数業者と取引をさせるということがとても多く,そのために色々な電話番号や口座を使い分けています。
借入れをしている件数が10社以上あり,屋号や連絡先,返済先口座もすべて異なるが,実は全てが同じ組織に属する闇金だったということも多いようです。
したがって,借入れの審査の際に取引件数を誤魔化してもすぐにばれてしまったり,ちょうど返済が遅れそうになったときに新たな融資勧誘がたくさん来るようになったりすることもよくあります。
今後の捜査によって他にも多数の被害者の存在が明らかになるでしょうし,他にも関連する闇金業者やそれらにトバシ携帯・口座を提供する業者などが共に摘発されることを期待したいところです。
こちらの事件記事は削除できませんか?