頼れる人がいない…「闇金に返済できない」状況へ陥るまで

Kさんは 大阪にお住まいの20代の女性で、派遣社員として事務のお仕事をされています。 休日は友人とショッピングをしたり、旅行に出かけたりと仕事もプライベートも充実した毎日を送っていました。
Kさんは普段からショッピングでクレジットカードを利用しています。その日もいつものようにショッピングを楽しんでいたKさんは、会計の際にクレジットカードで支払おうとしました。
ところが「利用できません」とエラーメッセージが表示されカード決済ができませんでした。何度か試してみましたが結果は同じです。そんなはずはないとカード会社に問い合わせてみたところ、利用限度額を超えていることが分かりました。 自分でも気が付かないうちにカードの限度額を使い切ってしまっていたのです。
Kさんは毎月の生活費のほとんどをカードで支払っており、そのカードが突然使えなくなったことで、強い不安に襲われました。しかも前月のカード利用分の引き落としで給料のほとんどが消えており、手元に現金がない状態でした。その日の食費さえままならない状況にKさんは途方に暮れてしまいました。
財布の中身を何度見直しても、日々の生活費には足りず、お給料日まではどうしてもやりくりできそうにありませんでした。お母様は既に他界しており、その後再婚されたお父様とは疎遠になっています。仕方なく妹様にも相談しましたが「出産したばかりで働いていないから、援助は難しい」と断られてしまいました。そうなると他に頼れる親族はいません。
本当は家族以外のどなたかに相談すればよかったのでしょうが、「迷惑をかけたくない」という思いが強く、他の方にはなかなか言い出せませんでした。どうしても他に頼れる手段が見つからず、行き詰まっていたKさんが、インターネットで解決策を探すうちにたどり着いたのが闇金だったのです。
インターネットの掲示板やXには「お金を貸します」という勧誘の投稿メッセージが数多く見つかります。「審査なし」「即日融資」といった甘い言葉に惹かれ、KさんはXで見つけたとある業者とまずDMでやりとりし、その後誘導されたLINEから融資を申し込みました。
一度も返済できない状況のなか、闇金業者による嫌がらせ行為が始まった

Xで見つけた業者とやり取りし、その日のうちに数万円を受け取ることができたKさんは「これでなんとかなる……」と胸をなで下ろしました。追い詰められた状況の中、ようやく現金を手にできたことで、張り詰めていた気持ちが一瞬だけ緩んだのです。
けれども安心できたのはほんの束の間でした。Kさんはその直後に体調を崩してしまい、病院を受診せざるを得なくなったのです。 診察代と薬代で予想外の出費が発生し、また財布の中は空っぽになってしまいました。
「なんで、こんな時に限って……」――頼れる家族はいない。相談できる人もいない。自分だけで何とかしなければならないという心細さと焦りが入り混じり、Kさんは胸の奥が重く締め付けられるような感覚に襲われました。「もう、どうしたらいいのか分からない……」そうつぶやきながらスマートフォンを見つめたKさんは、気が付けばまた別の闇金業者に借り入れをしたのでした。
ようやく給料日を迎えたKさんは、これで借りたお金を返すことができるとわずかばかりの安堵を感じていました。「やっとこの不安な日々から解放される」――ところが会議が予定より長引き、約束していた時間を少し過ぎてしまったその直後、Kさんのスマートフォンに通知が届きました。
そして実際に職場にまで電話がかかってきたのです。「まさか、本当に職場にまで連絡してくるなんて」――。
恐怖で血の気が引いたKさんは、声も出せませんでした。
融資申し込み時に派遣会社だけでなく派遣先の情報も必須だと業者に言われて教えざるを得なかったということですが、Kさんは、まさかこのような事態になるとは想像もしていなかったそうです。
現在の派遣先は大手企業ですが、こうした電話が入ることで「契約更新に影響するのではないか」、さらには「今後派遣先を紹介してもらえなくなるのではないか」と不安と後悔が一気に膨れ上がりました。Kさんは「このままでは仕事まで失うかもしれない……」と、安易に闇金に頼ったことを深く後悔しました。そしてパニックになりながらも必死にインターネットで闇金への対応方法を調べ、たどり着いたのが当事務所のHPでした。
「もう自分ではどうにもできない」そう感じたKさんは、震える手でお問い合わせフォームを開き、勇気を振り絞って私たちにご相談の連絡をくださったのです。
一度も返済できていなくても闇金の取立ては止まるのか?司法書士の対応実例

Kさんは複数の業者から借り入れた後、どの業者にも一度も返済していない状況でした。給料が入れば業者に支払うつもりだったようですが、業者側からは「返済するつもりもなく借りたのではないか」と受け取られてもやむを得ないような状況でした。
当事務所がこれまで対応してきたケースでは、Kさんが借り入れした業者の中に極端に悪質な業者は含まれていないことが分かりました。それでも「一度も返済できていない」という現状は業者の態度を硬化させる要因になり得ます。実際嫌がらせが続く可能性は十分にありました。
Kさんにはご依頼後もすぐに取り立てが止まらない可能性があること、そのため着信拒否などの事前対策をしっかり行っていただく必要があることをお伝えしました。Kさんはその旨を了承され、ご依頼を希望されました。
すでに職場に嫌がらせの電話が入っている状況でお急ぎだったため、電子契約の手続きを終えた後、ただちに対応に入りました。
対応を開始したところ、予想通り一部の業者がやや強い態度で抵抗を示し、Kさんや職場に連絡が入る状況が2〜3日ほど続きました。Kさんからは「もっとひどい目に遭うのではないか」という不安の声が何度も寄せられました。
しかし当事務所が粘り強く対応を行ったことで、業者側も取立ての継続が困難であると判断したようで、順次連絡が途絶えていきました。
最後まで強硬な姿勢を見せていた業者も遂に「次に申し込みをしているところを見かけたらただじゃ置かない」という捨て台詞を残し、それ以降はKさんにも職場にも一切連絡が来なくなりました。
当事務所では、一切返済しない形での解決を目指すゼロ和解という方針で、闇金業者に対応しています。相手と直接和解に至らないケースでも、取立てを止めさせる・業者を手を引かせるといった形で、実質的な解決を図っています。
今回のように一度も返済していないとなると、取立てが激しくなるのではと不安になるかもしれません。しかし、当事務所のHPで★2に分類している業者であれば、返済の有無にかかわらず、取立てのリスクが大きく上昇するわけではありません。
もちろん全ての事案において同じ結果をお約束できるわけではありませんので、事前に皆様に取り立てが入るかもしれないというリスクについて説明をしています。それでも当事務所が扱う業者のうち、全体の8~9割にあたる★2の業者は平和的な解決を望める業者となります。またその中には一度も支払いをしていない事案も多数含まれます。
Kさんのように、「誰にも頼れない」「迷惑をかけたくない」と悩んでいる方は決して少なくありません。まだお借入れされた後一度も支払ったことがない業者ばかりで、嫌がらせをされるのではないかとご依頼をためらっていらっしゃる方も、まずは当事務所にご相談ください。
当事務所は一度も返済ができずにお悩みの方からのご依頼もお受けしています。まずは解決までの見通しについてご説明いたしますのでお気軽にお問い合わせください。