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闇金の主張する「俺たちに法律は関係ない」は成り立つか|闇金情報ブログ

投稿日:2025.07.16

最新更新日:2025.07.17

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闇金の主張する「俺たちに法律は関係ない」は成り立つか

司法書士の福井です。

 

当事務所は主に闇金関係の相談を受けていますので、私も毎日、当事務所で受任した闇金事件の処理を担当しています。

 

闇金の処理と聞くと電話で交渉する姿を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、最近は連絡手段にLINEなどSNSを利用する業者が多くなりましたので、インターネット上でメッセージを送信するだけで解決できる案件も少なくありません。

 

とは言っても、連絡手段に電話しか使わない闇金も一定数いますから、いわゆる「090金融」や「080金融」などを担当した場合には電話で交渉することもあります。

 

その場合、闇金側の対応も様々です。こちらが提示したゼロ和解に二つ返事で応じる闇金がほとんどですが、昭和のヤンキー映画よろしくで怒鳴り出す闇金であったり、小馬鹿にした口調で挑発してくる闇金も未だに存在します。

 

もっとも、普通に話ができる闇金もありますので、会話のキャッチボールができる闇金の場合には少し長めに話をすることもあります。

 

“話し”といっても世間話をするわけではありません。闇金側の屁理屈に法的な観点から「それは間違っていますよ」と説明し取立てを止めるよう説得します。

 

闇金は貸金業法や出資法など法律に違反する犯罪者ですが、彼らには彼らの理屈があって自分たちの正当性を主張して最近流行りの「論破」を試みてくる闇金が一定数います。

 

そうした闇金とちょっとした議論を交わすわけです。

 

ヤミ金が「俺たちは法律の外に生きているから関係ない」と主張したがる理由

 

ところで、そうして電話で絡んでくるヤミ金が好んで使いたがるフレーズに「法の外に生きている人間に法律は関係ない」というものがあります。

 

ヤミ金は自分たちが法律に違反していることを自覚したうえで闇金行為をしていますので、彼らの認識では、彼らは法律の「外」に生きる人間です。

 

その法律の「外」で生きる人間に、法律の「内」側から「ヤミ金は法律違反ですよ」と説教されても、「そんなこと、こっちは分かったうえでやってるんだよ」ということにしかなりません。

 

そのため、「俺たちは法律の外に生きているのだから、俺たちに法律は関係ない」と主張するヤミ金が出てくるわけです。

 

闇金であっても法律の利益を享受している

 

しかし、この「俺たちは法律の外に生きているのだから、俺たちに法律は関係ない」というロジックは筋が通りません。

 

なぜなら、あたりまえですが、闇金の彼らも法律の「内」に生きているからです。

 

彼らは「俺たちは法律の外に生きている」と言いますが、彼らが取り立てに使う携帯電話は電気通信事業法など、関連する様々な法律によって運用されています。

 

彼らはどこかのビルの一室で取り立て電話をかけているのでしょうが、その利用しているビルだって建築基準法やビル管理法、その他の法律があるからこそ安全に利用することができているはずです。

 

お腹がすけばコンビニを利用することもあるでしょうが、彼らが買うおにぎりだって食品衛生法やその他の法律があるからこそ安心して食べられるわけですし、彼らが歩いてきた道だって道路法や道路交通法という法律があるからこそ安全に歩いてこれたはずです。

 

つまり、彼らも法律の利益を享受しているわけです。

 

そうであるにもかかわらず、自分たちに都合の良い法律(電気通信法や建築基準法など)は受け入れて、自分たちに都合の悪い法律(貸金業法や出資法など)に従わないというのはチェリーピッキングでしかありません。

 

彼らだって法律の利益を享受して生きているのですから、彼らの「俺たちは法律の外に生きているから法律は関係ない」という主張は、理屈の筋が通らないただの屁理屈にすぎないわけです。

 

闇金の矛盾する主張に正義はない

 

闇金のこうした主張は常識的に考えておかしいので真面目に取り合う必要はないかもしれません。

 

しかし、依頼を受けて法律の仕事をしている以上、相手の主張に対しては反論しなければなりませんので上記のような話をして取り立てを止めるよう交渉しています。

 

もちろん、闇金にも様々なタイプがいるので全ての闇金がこちらの話に耳を傾けるわけではないですが、電話の最初はこちらの主張に耳を貸さない場合でも、前述のような話しをして意見を交わすことで、最終的には特段の取り立てもなく平和的な解決に至ることもあります。

 

取り立てのときは厳しい言葉で恫喝しても、司法書士や弁護士が間に入ればまともに話し合いに応じる闇金も少なくありませんから、闇金被害にお悩みの場合には早急に司法書士や弁護士に相談していただきたいと思います。

 

法律の「外」で生きていると嘯く闇金であっても、法の「内」で生きているわけですから法律には従わなければなりません。

 

矛盾する主張は真理ではなく、そこに正義はないのですから、そのことに一人でも多くの闇金が気付き、法律の「内」でまっとうに生きていくことが望まれます。