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証券会社や金融機関の社員をかたる闇バイトの詐欺受け子を逮捕
|闇金情報ブログ投稿日:2024.10.17
最新更新日:2024.11.26
ニュース・報道
証券会社や金融機関の社員をかたる闇バイトの詐欺受け子を逮捕
受け子の闇バイトに関する逮捕ニュースが10/8に報道されました。ニュース記事を要約して掲載します。
逮捕記事の概要
闇バイトで現金受取役で埼玉県の容疑者を逮捕
愛媛県警は、投資に関する名義貸しのトラブル回避の名目で70代の女性から現金300万円をだまし取ったとして埼玉県の女(26)を逮捕した。 いわゆる「闇バイト」の募集に応じ、現金の受取役として関わったことで、詐欺の疑いがかけられている。愛媛県警によると、今年6月から8月にかけて岐阜県の70代女性に、証券会社の社員を名乗って電話をかけ、「あなたは投資をする権利がある。権利をほかの人に譲る」などと伝えたあと、今度は金融機関の職員を名乗って「名義を他人に譲ったら犯罪だ」などと言って、トラブル回避の名目で現金300万円を宅配便で送らせた。
警察が送り先を調べたところ、現金が入った宅配便の受取役として関わった疑いがあることがわかった。警察によると、「闇バイトを通じて関わった」と供述している。また、この容疑者から現金を回収した疑いがあるとして愛媛県警は別の49歳の容疑者をすでに逮捕していて、詳しい経緯を調べるとともにグループの実態解明を進めている。
引用元:NHK 愛媛 NEWS WEB(https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20241008/8000019573.html)2024/10/8 12:29配信より要約
証券会社社員を騙った劇場型特殊詐欺の受け子を逮捕
記事によると、証券会社の社員をかたって投資をする権利を他人に譲るなどと持ち掛けたのち、金融機関をかたって、名義を譲るのは犯罪だからと言って、それを回避するための現金を送らせてお金をだまし取るという手口になっています。
被害者は自身が手を出した取引が犯罪に問われることを恐れ、それをネタにお金をだまし取るというやり方です。
このように役割分担をしてストーリーを作り上げることで、巧妙にお金をだまし取る劇場型の特殊詐欺は近年でもなかなか減らず、手を変え品を変え繰り返し被害を発生させています。
結局中身はいわゆるオレオレ詐欺と変わらないものであり、そのためのシナリオは実に様々なバリエーションが次々に編み出されています。
闇金との取引でも受け子や口座の不正譲渡をさせられることも
実際に被害者に電話をかけたり、お金の受け渡しを担当する人間は、近年問題になっている「闇バイト」で集まった者が使われることが多いです。XなどSNSでも闇バイトの募集は無数に行われていて、申し込む者も後を絶たない状況のようです。
SNSでの勧誘以外でも、闇金業者と取引をしている中でこういった犯罪に手を染めることになってしまうケースもよくあります。特に多いのが口座の譲渡であり、闇金から指示されて新たな口座を開設して譲渡させられたり、使っていない口座をよこせと言われたりすることがあります。
銀行口座を闇金業者に渡してしまうと、渡した側が詐欺罪や犯罪収益移転防止法違反などで犯罪に問われることになってしまいます。自らが闇金被害者でありながら逮捕されてしまうといった深刻な状況に追い込まれる危険性があります。
闇金への返済ができない場合に、支払いの免除や返済日の先延ばしの条件として口座を渡すように要求されることがよくあり、厳しく脅されてそのような犯罪に手を染めることを強いられるケースが後を絶ちません。
また、本件記事の様に、現金の受取役をさせられる場合もあります。現金入りのレターパックの送付先にされたりすることがありますし、闇金の返済先として自身の口座が使われたりすることもあり、これは特殊詐欺の受け子と同様の役割を果たすことになります。
仮に取引中の闇金業者が警察の捜査対象になったりした場合、そうした末端の役割を担う人は真っ先に捜査の手が及ぶことになる可能性が高いので、処罰されるリスクが非常に大きいことはよく認識しておかなければなりません。
いわゆるトクリュウ(匿名・流動型犯罪集団)による特殊詐欺や窃盗、強盗事件がたびたび報道されていますが、上記のように闇金に利用されてしまうことも、場合によってはトクリュウによる犯罪と同等の厳しい処罰が下る可能性がある、非常に危険なことなのです。
返済ができない場合でも、決して闇金の言いなりになってはならず、そうなる前に早めに関係をきっぱりと切っておく必要があります。ご自身のみではどうにもならないとお考えの方は、司法書士や弁護士、警察などの専門機関に相談しましょう。