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闇金に住所等を知られてしまった場合のリスクは?|闇金情報ブログ
投稿日:2019.04.15
最新更新日:2021.04.20
相談員
闇金に住所等を知られてしまった場合のリスクは?
目次
借金の際には必ず住所等の個人情報が必要になります。これは消費者金融でも闇金でも同じです。しかし,正規の業者に教える場合と闇金に教える場合とではその後のリスクが異なります。闇金に住所等を教えるとその後の生活が脅かされるリスクを負うことになってしまうのです。
今回は,闇金に住所その他の個人情報を教えてしまった場合どのようなリスクを負うことになるかやそういった場合の対処法等についてご紹介します。
住所を教えると闇金は自宅まで取立てに来る?
闇金業者は,取立のため自宅にまで来ることがあるのでしょうか。 一昔前の闇金であれば,自宅まで取立てにやってくることは日常茶飯事でした。 しかし,最近は警察が取締りを強化しているため,逮捕されるリスクを恐れた闇金業者は住所が分かるからといって自宅にまで押しかけてくることは少ないです。とりわけ,会わずに取引しているような闇金は99.9%来ないといって差し支えないでしょう。 未だに「今からお前を攫いに行く」などというような古典的な脅し文句を用いる業者もいるようですが,そのような脅しは口だけです。威勢のいいことを言っていても実際は警察が怖くて来れないのです。
「住所を知られているからいつ来るかと思うと怖くて眠れない」という相談が多くありますが,ハッタリだけで行動が伴わないというのが闇金の特徴ですから過度に恐れる必要はありません。口だけの脅しに過度に反応してしまうと相手の思う壺ですからそういった脅しは聞き流しておくことです。それでも怖くてたまらないという場合は警察や弁護士・司法書士といった専門家に相談すると気持ちが落ち着くことが多いと思います。
第三者の訪問に要注意
非対面取引の場合闇金は自宅にまでこないといいましたが,だからといって安心してはいけません。闇金の指示を受けた第三者が訪問してくるというケースがあるからです。以下,ケース別にご紹介します。
デリバリー業者
最も典型的な例は,ピザ・寿司・そば等のデリバリー業者です。古典的な嫌がらせですが闇金には根強い人気があります。闇金業者がこういったデリバリーを嫌がらせに用いる理由は主に2つあります。
一つは,ピザや寿司を送りつけることによって心理的なプレッシャーをかけて回収に繋げるためです。ピザが届くくらいどうということもないという方もいる一方で,自分のせいでこれ以上無関係の人に迷惑を掛けられないと思い詰めてしまう方もいます。そういう方が一定数いる以上,闇金からすればやる価値のある嫌がらせ手法なのでしょう。
そしてもう一つは,デリバリー業者を介して被害者本人と話をするためです。注文していないと言って断ると,その場でデリバリー業者は注文主の電話にかける場合がありますが,その際にその場で被害者と電話を代わってもらって脅すというやり方です。これをやられると観念して闇金の言いなりになってしまうという被害者が多くいるようです。
タクシー
教えた住所にタクシーを勝手に呼ぶという嫌がらせも被害例の多い手口です。中にはタクシー会社に「耳が遠いからドアをどんどん強く叩いてくれ」等と伝えて自宅ドアを激しく叩かせるという悪質手口もあります。やられた方は闇金が取立てにやってきたと思い込んでしまい,強い恐怖感を感じます。こうした手口があることを知らないと,何をされるか分からないという恐怖感から無理をしてお金を工面してしまうのではないでしょうか。
コンビニ店員
自宅近所のコンビニに被害者名でクレーム(商品に虫が入っている等)を入れて自宅に謝罪に来させるという手口です。道案内がてらにコンビニ店員と通話しながら自宅前までやってきて,被害者本人が出てきたら電話を代わって脅すというやり口です。被害例はそう多くはありませんが,好んでこの手口を使う闇金グループも一定数存在するので注意が必要です。
他の債務者
追い込み先に住所が近い他の債務者を利用する手口です。利息をジャンプさせてやると言ったり,追加融資をちらつかせたりして利益誘導することによって取立てに使うのです。普通の人はこのような話には応じませんが,「会社を辞めることになるのと言うことを聞くのとどっちがいいんだ?」等と凄まれて仕方なく闇金に加担してしまうような方がいるのです。この場合,使われた他の債務者は単に被害者宅を訪問するだけです。そして現場で闇金に電話をした上で電話を代わるよう言ってきます。そこでたっぷりと闇金に脅されて返済を余儀なくされるというわけです。
自宅付近の住民
自宅住所の近隣住民の電話番号を電話帳等で調べ,片っ端から嫌がらせ電話をかけまくるという手口です。近所の方に対して,「これ以上電話されたくなかったら○○(被害者)宅に言って電話に出るように言え!」と凄んで近隣住民を操り,被害者宅まで行かせるのです。
また,場合によっては「あなたが○○の連帯保証人になっているから金を払え」等と根も葉もない嘘を付いて近隣住民を怒らせることにより,近隣住民とのトラブルを煽るという手口もみられます。
消防車・救急車等
自宅や自宅付近が火事が起きた,ガス爆発が起きた,けが人が出たというような虚偽の119番通報をされることもあります。最近はここまでの嫌がらせは減少傾向にありますが,都市部でやられると一時付近が騒然となるので心理的なプレッシャーが大きい手口です。
電報・花・不審な宅配物が届く
脅しめいた内容を含んだ電報が届いたり,葬儀用の花が届くというのも典型的な手口です。また,レアケースとして,動物の内臓や,糞尿のような汚物を送りつけられたという被害例もあります。 どれも不吉・不快な印象を与える嫌がらせ行為であり,こういった物が頻繁に届くと多くの方は気が滅入ってしまいます。
闇金に住所を教えてしまった場合の対処法
では,既に住所を教えてしまっており,上記に挙げたような取立てや嫌がらせのリスクを負っている場合,どのように対処すべきなのでしょうか。
非常にシンプルな方法ではありますが,当事務所では,全ての嫌がらせ行為を相手にしないということをお勧めしています。 闇金のやる嫌がらせは子供のイタズラのようなもので,言うなれば昔流行ったピンポンダッシュのようなものです。このような手合いは反応があれば面白がってイタズラをエスカレートさせてきます。逆に,無反応の場合は面白くないのですぐに手を引くのです。そこで,こちらとしては無反応を貫いて意に介さないといった態度を徹底すべきです。
まず,デリバリー等の第三者の訪問については居留守を使ってください。下手に出て応対すると,前述のように闇金と話す羽目になったり,デリバリー業者等とトラブルになったりするのでお勧めできません。中には,自分のせいでこうなったのだからと代金を払ってしまう方がいますが,そうすると更に面白がって大量に注文されることがあり,余計にデリバリー業者さんに迷惑をかけることになりかねません。注文していないのであれば応ずる必要はないですから,当事務所としては居留守をお勧めしています。なお,デリバリーについては,事前に各デリバリー業者にイタズラ注文が入る可能性を伝えて根回ししておくことも有効な対策のひとつです。また,出前館等のデリバリー総合サイト経由で注文を入れられてしまった場合は,そのサイト運営者に連絡を入れるだけで全ての注文をキャンセルできます。
電報や花が届くといったケースでも対応は同じです。在宅時は居留守を使い,不在票が入っていても無視してください。受け取りをしたり,不在票に対して再配達をお願いしたりすると,闇金業者側に「在宅している」という事実が伝わり,更なる嫌がらせに繋がることがあります。 全ての嫌がらせに対して無反応を貫くことができれば闇金の嫌がらせはそう長く続かず,比較的短期間で解決できます。逆に,その場を取り繕おうとして闇金と連絡を取ってしまうと,回収が容易な「カモ」と認識されて被害が長期化します。
転居した場合闇金に新住所はバレるか
「引越しをして住所を変更した場合,新住所は闇金にバレてしまいますか」という質問をよくいただくのでこれについても触れておきます。 まず,闇金は新住所を調べることができるかについてですが,残念ながら調べることは可能です。住民票の写しは正当な理由がある第三者(債権者等)でも請求ができるので,契約書等をでっち上げることにより請求できるのです。もっとも,そういった行為は違法行為になりますし,発覚するリスクも高いですから,闇金がそこまでするケースは極めて稀です。また,別の不正な方法で調べるということも考えられないではないですが,被害としてはほとんど聞きません。通常闇金の貸付額は少額ですから,リスクやコストを考慮すると選択肢になり得ないということなのでしょう。したがって,自分から教えなければ,新住所宛に追い込みが入る可能性は極めて低いといってよいでしょう。
なお,この闇金業者には新住所を教えていないが別の闇金業者には教えているという場合は,業者間で新住所の情報が共有されていることが多くありますのでご注意ください。
虚偽の住所を教えるとどうなる?
闇金被害の相談を受けていると,「住所は嘘を教えた(以前の住所を教えた)から大丈夫」という方がいます。確かに住所を知られていないのであれば上記に挙げたような嫌がらせのリスクはありません。しかし,住所を偽ってお金を借りるという行為は詐欺罪に該当するおそれがある行為であり,闇金が相手だからといって許容されるものではありません。
また,住所は虚偽でも通る場合がありますが,勤務先の情報については在籍確認が入るため嘘が通用しません。後に住所が虚偽であったことが分かれば,勤務先に対して通常以上の苛烈な取立てが入るおそれもありますから,虚偽の住所を教えるのは止めたほうがいいでしょう。本当の住所は教えたくないと思うような相手なのであれば取引を見合わせるべきです。
闇金に電話番号を教えてしまった場合は
闇金に対してご自分の携帯電話の番号や自宅の固定電話の番号を教えてしまった場合にも早急な対策が必要です。 闇金に知られてしまった電話番号は執拗な嫌がらせ電話がかかってきたり,名簿屋に売却される等して不審な業者が電話をかけて来る等,マトモな用件ではない電話がたくさんかかってくるようになってしまいます。
ではどうすればいいのかといいますと,闇金はたくさんの番号を使って電話をかけてきますから知っている番号を着信拒否するだけでは効果的な対策にはなりません。 面倒であっても携帯電話の電話番号の変更を行うべきです。
中にはしつこい営業電話に根負けして再度借りてしまい,結局ひどい取立てを受けたという被害例もあります。また,個人情報を聞き出した後に勝手に振込をする押し貸しという手口もあります。 教えてしまった番号をそのまま使い続けることはとても危険です。
番号の変更をすると再度友人知人や仕事の関係の人などに伝えるのが面倒だというお話も聞きますが,ことは犯罪被害に関わることですからそんな悠長な話ではありません。
闇金と確実に縁を切るためには電話番号の変更は必須と考えるべきです。
銀行口座を教えてしまった場合は
闇金に教えたご自身の銀行口座は早急に口座の解約をすべきです。その口座は闇金に関わりがある口座として凍結されたり,強制解約されたりするリスクがあるのです。 なぜ凍結や強制解約されてしまうかについては,過去記事「闇金に借りただけで口座凍結されることがあります」で詳しく紹介しているのでここでの説明は割愛しますが,一度凍結されてしまうと,預金の引き出しができなくなったり警察に何度も事情を聴取されたりするなどの不利益を受けることになります。また,その口座に留まらず,他の金融機関の口座も凍結されてしまったという被害も多く起こっています。以上のことを防止するために,闇金に教えた口座は早急に解約すべきです。
個人情報を教える相手は慎重に選ぶべき
住所,氏名・電話番号・口座情報といった個人情報について第三者に教えるのは慎重になるべきです。
近年はメールで勧誘があった金融会社に融資を申し込んだところ,後に闇金と分かり酷い取立てを受けたという相談例が増えています。こうしたケースの被害者の多くは,「メールには年利10%と記載があったので闇金ではないと思った」と言います。しかし,闇金業者というのは取立てが苛烈なばかりではなく融資条件をごまかすにも当たり前に行いますから,メールやHPにあるような融資条件を基準に正規の業者か否かを判断するのは危険です。メールやSMSで融資勧誘をしてくるような業者は「怪しい」と警戒し,安易に連絡を取ったり個人情報を教えたりすることのないようにしましょう。
闇金から個人情報を守るには即行動が大切
どんなに他の闇金より金利が低いと言われても,どんなに担当者が礼儀正しく親切でも,相手は犯罪者です。
犯罪者に教えてしまった住所や個人情報は悪用される可能性が極めて高いため,慌てず,落ち着いて,まず自分にできる事を早急にしましょう。
「ショップに行く時間が取れないから電話番号の変更は来月にしよう」「昨日銀行口座を教えてしまったが,そんなにすぐ凍結される事もないだろう。口座の解約は来週でいいかな…。」と甘い考えを抱くのはいけません。
犯罪者に個人情報を流してしまったという自覚をもって,自分や周りの人,家族が更なる被害にあう前に,素早い行動を心がけるべきです。
まとめ
今回は闇金に住所等の個人情報を知られてしまった場合のリスクや対処法等についてご紹介しました。 犯罪者集団である闇金業者に住所等を教えてしまうと様々なリスクを負うことになってしまいます。それに見合うリターンがあるのならまだしも,闇金との取引はリスクを負うに見合うメリットはありません。というより,闇金との取引はデメリットだらけです。 資金調達の「最後の手段」と考えて安易に闇金に手を出す方が多くいますが,そのほぼ全ての方が借り入れ後に後悔します。 闇金と付き合うことのリスクを正しく認識し,関わりを持たないようにしましょう。